主婦の方が起業することも、依然と比較すればだいぶ増えてきています。インターネットが発達して、情報の入手や仕事の受発注も、遠隔で可能になったため、会社員として復帰するよりも、時間が自由になる起業を選択する主婦が増えているのです。今回は、主婦が起業して成功するパターンを解説します。
目次
主婦起業を成功させる法則
その1.起業の目的を明確に設定する
「何をもって成功なのか?」もはっきりしないからです。
- 起業して、億万長者になりたいのか?
- 起業して、家庭の収入を1.5倍にできれば良いのか?
- 起業して、実現したいことがあるのか?
- 起業して、やりがいを作りたいだけなのか?
- 起業して、自由な時間で働ければ良いのか?
- 起業して、好きなことをして働ければ良いのか?
- 起業して、趣味をお金に変えたいのか?
- 起業して、社会に参加することが目的なのか?
・・・
女性は、とくに「起業して何をしたいのか?=GOAL(ゴール)」を設定しないままに起業する方が少なくありません。
GOAL(ゴール)を明確に定義できていなければ
- どういうアプローチで目標に向かっていけばよいのか?
- 何をすべきなのか?
- どういうスキルが必要なのか?
・・・
何も、決まらないのです。
こうなると、
- たまたま、作ったパン屋さんが特集されて大成功する
- たまたま、趣味で作ったサロンが当たって大成功する
- たまたま、講師として人気が出て大成功する
・・・
すべて、「たまたま」に頼らざるを得なくなってしまいます。
そのときにポイントになるのは
- 3年後に1000万円の利益を上げる会社を作る
- 5年後までに5店舗を開店する
- 2年以内に旦那の給料の半分を自分で稼げるようにする
「数字」のない目標はただのスローガンですので、意味がありません。
仮に
- 4年後に料理教室で年収1000万円にする
という目標があれば
- 1年目:起業、月2回の料理教室開催、年収100万円
- 2年目:月5回の料理教室開催、SNSで集客増、年収250万円
- 3年目:料理教室をスイーツとディナーと増やして、月10回の料理教室開催、年収500万円
- 4年目:友人を講師として採用、月20回の料理教室開催、年収1000万円
・・・
と、目標の数字から逆算することで、目標の細分化ができてくるのです。
目標が1年、1か月単位で決まってくれば
- 1か月目:料理教室を2回開催、1回の売上目標を4万円目標、参加費2,000円で20人
という近い目標設定ができるのです。
そのためにすべきこととして
- 20人集めたいのだから、5倍の100人に声をかけよう。
- 20人が入る教室を用意しなければならない。
と実行プランが決まってくるのです。
目標をあいまいにしていては、計画・実行プランが立たないのです。
その2.起業する前に周囲のママ友でテストを繰り返す
実は、ここが主婦起業の大きな武器と言っても良いでしょう。
子供の付き合いなどで、主婦には、ママ友などの(お客さんになりうる)大きなネットワークがあるのです。
今はない方でも、いろいろなコミュニティがあり、参加する時間もあるのですから、すぐに作ることができます。
お世辞抜きで本音を話してくれるママ友を20人集めて
- 商品の試食
- 料理教室の体験
- アクセサリーの販売
- 子供服の販売
- アロマセラピー
・・・
など、起業したいジャンルの「テストマーケティング」を実行することができます。
起業してから、失敗すると金銭的に大きなダメージを負ってしまいます。
しかし、起業前に「テストマーケティング」を繰り返し実行していれば、本番でも十分に成功する確率が上がるのです。
ポイントとしては
- シビアに意見を言ってもらうこと。(お世辞は不要)
- 金銭的なアドバイスも具体的にもらうこと。(500円なら妥当なのか?600円なら払えるのか?700円なら高すぎるのか?など)
- できるだけ、多くの人数にテストすること。(50人以上がベター)
結局、主婦起業の場合は、ほとんどの方がお客さんも主婦ターゲットになります。
だとすれば、「テストはし放題」です。
同時に、テストマーケティングで巻き込んだママ友は、強力な口コミ拡散の援軍にもなってくれるでしょう。
見込客であり、優秀な口コミマーケティング要因にとなる「ママ友」の活用が主婦起業の成否を分けるのです。
その3.初期投資、設備投資のかかる事業は選ばない
主婦の大きな武器は
- 時間があること
- 夫の収入があること
です。
独身で起業するのであれば
という問題が発生してしまいますが、
旦那さんの収入があるのであれば
のです。
だとすれば、焦る必要はないので
上手く行ったら規模を拡大する
という考え方で良いのです。
「パン屋をやりたい。」と思っても、
いきなり、テナント(店舗)を借りてパン屋をやる必要は全くありません。
本格的にパン屋を開業しようとすれば
設備や店舗で2,000万円程度の費用が必要になり、日本政策金融公庫や銀行から借りたとしても、大きなリスクが発生するのです。
上手くいけば問題ありませんが、失敗したら、夫の収入があるとはいえ、家庭崩壊にもつながりかねないのです。
段階を踏んでいけば良いだけです。
- 周囲のママに気持ち程度の価格で自宅で販売してみる
→ 好評なら - 小学校や近所をターゲットに宅配で販売してみる
→ 好評なら - ネットショップを活用して販売してみる
→ 十分な売上が達成てきたら - 店舗をもってパン屋を開業する
→ 十分な売上が達成てきたら - 従業員を雇用する
という段階です。
1~3ぐらいであれば、失敗しても金銭的なダメージはほとんどありません。しかし、店舗を持つという判断になると、それなりのリスクが伴うので、1~3で十分に成功が見えた段階でしか、進んではいけないのです。
起業を考えて、夢がいっぱいになりすぎると、無謀な判断をしてしまいがちなのですが
主婦の強みである
- 時間があること
- 夫の収入があること
は、最大限活用すべきです。
その4.時間を明確に決めるべき
子供のイベントや夫の都合、家事や育児も含めて
というのも、一つの事実だと思いますが
「起業して成功する」ためには
- 今日は、家事が忙しかったら、仕事はできなかった。
- 今日は、小学校のイベントだったから、仕事はできなかった。
・・・
というのが、続けば、そのうち飽きて仕事の方はやらなくなってしまいます。
その5.ネットの活用は必要不可欠
主婦は時間があるとは言っても、
- 営業する
- 出張する
- 商談する
時間を作ることは、かなり難しいものです。
何をするにしても、遠隔になることが多く、結果的にネットの活用が起業の成否を分けることにもなるのです。
- SNSによる口コミ・集客
- 動画による口コミ・集客
- ブログによる口コミ・集客
- WEBサイトによる販売
- ECサイトによる販売
- クラウドソーシングによる受注・発注
- 外部パートナーに遠隔で指示
・・・
その6.「失敗は絶対にあるもの」という前提を理解する
主婦起業に限りませんが・・・
どんなビジネスでも
事業計画通りに進むということは、99.9%ありません。
孫正義でも、
スティーブ・ジョブスでも、
思った通りに、経営をしてきたわけではないのです。
- 計画する
↓ - 実行する
↓ - 失敗する(見込んだ成果が出ない)
↓ - 問題を発見する
↓ - 改善策を計画する
↓ - 実行する
・・・
という無限ループの「PDCA」の中で、徐々に成功が形になっていくものです。
つまり、描いた事業計画通りに上手くいかなくても
「当然。」
であり
「あきらめる必要はない。」
ということを理解する必要があります。
主婦起業の強みとして
- 夫の収入があるからリスクがほぼないこと
と言いましたが、
反面、リスクがないからこそ
- 失敗したときに、あきらめてしまう。
傾向も、高いのです。
主婦起業を成功させるためには
- 失敗してからが起業スタート
ぐらいの心づもりで「絶対にあきらめない。」スタンスを持ちましょう。
その7.家族の理解と環境構築にも力を注ぐ
起業する前は
なんて、夫に頼んでいるかもしれません。
しかし、起業したら、今まで通りは絶対無理です。
家庭の時間・家事の時間は大幅に減り、大幅に時間を減りながらやるので、必然的に「手抜き」「簡素化」されて行ってしまいます。
その不満がじょじょに積み重なれば、旦那さんに
とケンカになってしまい、亀裂が入ってしまうのです。
営業的に言えば、オーバーコミットです。
できもしないことをコミット(約束)してしまっているのです。
本来であれば
「起業して収入が増えれば、家族にとってプラスになる。(例:質の高い教育を受けさせられる。海外旅行に行ける。)」
「しかし、そのために家庭・家事の時間が減るのは事実。」
「家事代行サービス、両親のフォロー、家事の分担をお願いしたい。」
と、はじめから、リスクやデメリットも踏まえて、家族の理解をもらう必要があるのです。
主婦起業でやってはいけないこと
資格を取れば、起業が成功すると考える
なぜかはわかりませんが、女性の方が資格取得に対するモチベーションが高いようです。
- インテリアコーディネーター
- 野菜ソムリエ
- ネイリスト
- ファイナンシャルプランナー
- エステティシャン
- 心理カウンセラー
・・・
主婦起業において「資格」というものは、あって損をするものではありませんが、あったから売上が上がるものでもないのです。
ネイリストの資格を取ったからと言って、自宅でサロンを開いて、お客さんが来るわけでもありません。
- どうやって集客するのか?
- どうやって競合他社と差別化するのか?
が起業成功のポイントであり、
- どんな資格を持っているのか?
は、ほとんど関係ないのです。
資格は、持っていて損をするものではないので、取得すると自体に問題があるわけではありませんが
「資格を取れば起業がうまくいく」と考えてはいけないのです。
女性の起業セミナーに行きまくる
起業セミナーが悪いわけではありませんが・・・・
100回起業セミナーに参加することよりも
1年実際に起業してしまった方が
得るものは圧倒的に多いのです。
起業セミナー、〇〇セミナーに参加すると、起業に向けて着実に進んでいる気がしてしまうものです。やっている気になるのです。
しかし、セミナー参加は、起業とは全く関係のない行為ですので、起業は全然進んでいないのです。
女性起業家の成功体験を聞くことも重要ですが
「お金をかけない」という条件付きであれば、どんどん実行してみた方が失敗も多く体験できて、成功にも近づくのです。
「お金をかけない」のであれば、失敗しても、またチャレンジすればいいので、大きな問題にはならないのです。
まとめ
主婦起業を成功させる7つの法則
- その1.起業の目的を明確に設定する
- その2.起業する前に周囲のママ友でテストを繰り返す
- その3.初期投資、設備投資のかかる事業は選ばない
- その4.時間を明確に決めるべき
- その5.ネットの活用は必要不可欠
- その6.「失敗は絶対にあるもの」という前提を理解する
- その7.家族の理解と環境構築にも力を注ぐ
主婦起業でやってはいけないこと
- 資格を取れば、起業が成功すると考える
- 女性の起業セミナーに行きまくる
主婦起業で成功させるポイントとしては
- 主婦であることの「武器」
- 主婦であることの「マイナス面」
を正確に理解して、対処することが重要です。
主婦であることの「武器」は
- 時間があること
- 夫の収入があること
- 見込客になりうるママネットワークが作れること
- サポーターになりうるママネットワークが作れること
にあります。
一方で主婦であることの「マイナス面」は
- 家庭・家事の時間が取られること
- 営業、出張、商談がしにくいこと
です。
「主婦起業で、家庭ではない楽しみを見つけたい。」
「主婦起業で、やりがいを作りたい。」
・・・