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【保存版】成功率を高める起業の仕方。起業検討から起業するまでの全手順。成功のステップとは?

man
「起業と取りあえずどのような手順で実行していけばいいのだろうか?」
「起業に興味があるけど、仕方が分からない。」

という起業を検討している方も多いのではないでしょうか?今回は起業の仕方について順を追って解説します。

通常の起業の手順は間違っている??

一般的に起業の手順というと・・・

  1. 起業アイデアを決める
  2. 起業のビジネスモデル/事業のポジションを決める
  3. 事業計画を作る
  4. 事業計画を基に資金調達をする
  5. 会社設立をする

という流れになるかと思います。

concierge
しかし、この教科書的な起業のステップでは、起業してからの成功を掴める確率は高いとは言えないのです。

この手順で進めてしまうと・・・

と様々な問題にぶちあたってしまうのです。

concierge
今回は、あくまでも「成功率を高める」起業の仕方についての解説です。他の教科書的な起業の仕方とは手順が異なることにご留意ください。

ステップ1.「起業する意義を決める」

「起業する意義」は

何のために起業するのか?

です。

「起業する目的」と言い換えてもよさそうですが「意義」にしたのには理由があります。

「目的」という表現の場合

という自己本位の要素も含まれてしまいます。これらの欲求が悪いものではなく、過去に成功した経営者の中にも、「単純にお金持ちになりたかった。」という方も少なくありません。

しかし、それでもあえて「意義」にしたのは

他人に貢献することの方が力が発揮される

からです。

大きすぎる「意義」だと尻込みしてしまうかもしれませんが、

人には「承認欲求」があり、

という感情があるのです。

一方で「お金」と「幸福度」の関係を見ると

年収800万円以上の方になると、感じる「幸福度」は一定の割合になってしまうのです。

会社経営は非常に困難を極めるものです。

サラリーマン時代にはない

色々な困難が待ち受けています。

これらの困難に遭っても、負けないためには、自己本位の「目的」ではパワーが弱いのです。
concierge

だからこそ、社会に対する貢献、他人に対する貢献の「意義」「大儀」を設定する方が良いのです。

「起業する意義」を決めることが起業の一番はじめのステップなのです。

「起業する意義」は、いままでの人生経験に基づいて決まってくるものです。

例えば

man
「シュリンクしていく出版業界で長年働いてきて、業界が縮小しインターネットに顧客を奪われていることを目の当たりにしてきたので、インターネットを逆に取り込んで出版業界を成長させるビジネスモデルを作りたい。」

というような考え方になります。

concierge
起業に興味がある方であれば、おのずとこのような自分の人生と起業の意義がつながるストーリ-を持っているはずです。今一度、人生を振り返りながら、「起業する意義」を設定すると良いでしょう。

ステップ2.「標語(マントラ)を決める」

ビジネス書などでは「ミッションを決める」とされていることが多いのですが

「ミッション」はやや説明的な文章であり、「標語(マントラ)」はCMの決めの言葉になりそうな「ミッション」をわかりやすく表現した言葉と言っていいでしょう。

「標語(マントラ)」を直訳すれば「呪文」です。

会社経営で重視する原理原則を、一言で繰り返せる状態にしたもの = 「標語(マントラ)」

と言っていいでしょう。

「標語(マントラ)」があることで

のです。

マントラの例

スターバックスの「満足を味わうひととき」を見てもらえれば、イメージしやすいかと思いますが

何を取ってみても、「満足を味わうひととき」を実現させるためにスターバックスは、サービス提供をしているのが分かるかと思います。安いコーヒーを提供するマントラではないのです。

「満足を味わうひととき」を実現するのがスターバックスであることを従業員も理解しているのですから、失礼な態度を取ってくる店員もいません。牛丼チェーンやマクドナルドとは違うのです。

concierge
作るべき会社は「何を大切にするのか?」「どんな意義を実現するのか?」を一言で表す「標語(マントラ)」を決めておくべきなのです。

ステップ3.「小さくビジネスをはじめる」

ここが大きなポイントと言っていいでしょう。

「起業」と聞くと、さも作り上げられた立派な事業計画が必要なイメージがありますが・・・

concierge
やったことのないビジネスをやるのに計画なんて作れるわけがありません。

100歩、譲って「美容室で10年の経験があり、独立してほぼ同じ美容室を作る」のであれば、ある程度の売上の予測、コストの予測ができるかも知れませんが

それでも、社員時代に経営数値を見ていたわけではないはずです。

だとすると、同じ業種で起業するにしたって、「計画が絵に描いた餅に終わる」可能性は格段に高いのです。

だからこそ、小さくビジネスをはじめて

を起業前に知っておくべきなのです。

これらの予備データがあってこそ、はじめて事業計画がリアリティを持って作れることになります。

どうやって起業する前に小さくビジネスをはじめるの?

リスクを取らずに(安定収入を失くす前に)小さくビジネスをはじめることはいくらでもできます。

言い訳はいくらでもあるかと思いますが

「副業がばれて会社をクビになるリスク」と「予備データ、テスト経験がない状態で起業が失敗するリスク」
「週末に時間が取れずに家族関係がおかしくなるリスク」と「起業が失敗して家庭が壊れるリスク」

天秤にかけてどちらがリスキーか考える必要があります。

ステップ4.「テストケースからビジネスモデルを決定する」

「小さくビジネスをはじめる」というテストをすることで

などが見えてきます。

ここでやっと、ビジネスモデルが見えてくるのです。

このビジネスモデルの決定を想像やウェブ上のアンケートデータ、市場データ、ニュースだけで構築してしまう方がいます。想像で作られたビジネスモデルと、実際にやってみた状況でのビジネスモデルの精度とは比べ物にならないのです。

ビジネスモデルを表現する方法には色々ありますがビジネスモデルを作るポイントは

シンプルイズベスト

A41枚でまとめられるほど簡潔なものでなければ、成立しません。

シンプルにビジネスモデルをまとめる必要があります。

数十ページに大作でビジネスモデルを解き明かしても、成功するとは限りません。A41枚で興味を持ってもらえない商品やサービスということは、そもそも顧客に伝わらない、ビジネスモデルとしてのパワーが弱いことを意味しているのです。

でビジネスモデルを表現することを考えましょう。それで経営者仲間や銀行、投資家の受けが良くなければ、良いビジネスモデルではないということです。

既存のビジネスモデルの方が成功率は高い

起業というと、画期的なビジネスモデルをイメージしがちですが、画期的であれば良いというものではありません。

既存のビジネスモデルは、すでにビジネスとして収支が成立しているから、存在するのであって、それを真似することは成功率を高める重要な方法なのです。

man
「せっかく、面白いビジネスモデル考えたんだけど、A社がはじめていたから、あきらめて別のものを探そう。」

とする必要はないのです。

パイオニアは得られる利益が大きい反面、失敗の確率は数十倍になってしまうものです。

man
「A社が自分の考えたビジネスモデルをはじめているなんてラッキー。A社の経営状況ややっていることを参考にして、さらに商品を改善して戦おう。」

と考えるべきなのです。

concierge
世の中に全くないビジネスモデルが成功する確率は驚くほど低いので、既存のビジネスモデルを少し変える、少し別の要素を取り入れるぐらいの方が良いのです。どうしても実現したい画期的なビジネスモデルがあるのであれば、既存の利益を確保してから、数年目に新規事業として参入するか?はじめから数年分の経営資金をベンチャーキャピタルや投資家から出資してもらう必要があります。

ステップ5.「目標とマイルストーンを決める」

ここまで来れば、後は「目標」を決めるフェーズにきます。

筆者の場合は

の目標を「数値で」決めて起業しました。

ここでのポイントは

遠すぎる目標は現実性がない

大企業であれば中期計画は5年~10年のスパンで策定することが多いのですが、起業したての会社の場合は3年後までで十分と言っていいでしょう。かといって、1年後までの目標ではその後のプランが描けないため、継続的な成長が見込めません。

の目標を決めることが良いと考えます。

定量的な数値で決める

目標、マイルストーンは事業計画の基準となる数値ですから、数値でないと意味がありません。

比較的なんでも良いのですが、数値で決めるということが重要になります。期限と数値が決めれば、逆算することで事業計画が決まってくるのです。

ステップ6.「事業計画を作る」

が決まれば、後は逆算して事業計画に落とし込んでいくだけです。

半年後に黒字にするためには
半年後までに売上が○○円なければならない。
売上が○○円にするためには顧客が○○人いなければならない
顧客が○○人必要ということは商談数はその10倍必要だ
商談数が○○回必要ということは電話営業、メール営業はその10倍必要だ。
1週間の営業活動は電話○○件、メール○○件で○○時間必要だ。
・・・
半年後に黒字にする前提で
上手くいかなかった場合を想定すると12カ月分売上ゼロでも耐えられる資金が必要
設備費用、賃貸費用が500万円だから、初期で必要な資金は1500万円
自己資金が500万円あるので1000万円は資金調達する必要がある
1000万円なら日本政策金融公庫で借りられそう
同時に200万円の助成金も通ればラッキーで申込んでおこう
concierge

と、一個ずつテストでの経験則を入れ込みながら、計算していけば事業計画や資金計画が自然とできてくるはずです。

このとき、あまりにもはじめに設定した目標、マイルストーンの数字が高すぎて、事業計画にリアリティがなくなってしまった場合は、目標、マイルストーンから見直す必要が出てきます。

ステップ7.「会社を作る」

ここまでくれば

  1. 会社を退職する
  2. 会社の設立資金を用意する
  3. 会社を設立する
  4. 必要なオフィスや設備を用意する
  5. 事業開始

と・・・

教科書通りの会社設立の手順に従ってすすめていけば問題ありません。

まとめ

成功率を高める起業の手順とは

  1. 起業する意義を決める
  2. 標語(マントラ)を決め
  3. 小さくビジネスをはじめる
  4. テストケースからビジネスモデルを決定する
  5. 目標とマイルストーンを決める
  6. 事業計画を作る
  7. 会社を作る

です。

とくに重要な手順が「小さくビジネスをはじめる」です。

concierge

多くの起業家は「小さくビジネスをはじめる」を実行せずに事業計画を作成したり、ビジネスモデルを作ってしまうため、起業後の事業が計画通りに行かないことで失敗してしまうのです。

安定収入を確保しながら「小さくビジネスをはじめる」テストを行えれば、失敗しても、何回でもやり直すことができます。成功の道筋が見えてきたら、やっと事業計画を検討すれば良いのです。

  • 想像のビジネスモデル
  • 絵に描いた餅の事業計画

で起業することほど、失敗する確率が高いことはないのです。