起業経験者100名のヒアリング調査「起業失敗体験談」「起業前にしておけば良かったこと」

実際に起業を経験した経営者に

  • 「起業失敗談」
  • 「起業時の会社の状況」
  • 「起業時の資金調達方法」
  • 「起業前にしておければ良かったこと」
  • 「起業を検討している方へのアドバイス」

をヒアリング調査しました。起業を検討している方の参考データとしてご活用ください。

起業経験者100名のヒアリング調査

  • ご協力いただいた起業経験者:40名
  • リサーチ期間:2017年7月1日~2017年7月8日

※一度で集めたものではなく、ご協力いただける方が見つかった場合にいくつかの項目で質問をさせていただいております。
※常に情報は追加・更新しています。

リサーチに回答いただいた起業経験者の属性データ

性別

性別 回答数 割合
男性 22人 55.0%
女性 18人 45.0%

業種

業種 回答数 割合
農林水産・鉱業 0人 0.0%
建設業 0人 0.0%
製造業(食料品) 0人 0.0%
製造業(飲料) 0人 0.0%
製造業(衣服、繊維工業) 0人 0.0%
製造業(木材・木製品・家具、紙・パルプ) 0人 0.0%
製造業(印刷・同関連業) 0人 0.0%
製造業(化学工業、化粧品、医薬品) 0人 0.0%
製造業(鉄鋼業・非鉄金属・金属製品) 0人 0.0%
製造業(一般機械器具) 0人 0.0%
製造業(電気機器、家電・AVなど情報通信機器) 0人 0.0%
製造業(自動車) 0人 0.0%
製造業(その他) 1人 2.5%
電気・ガス・熱供給・水道業 0人 0.0%
通信業 1人 2.5%
市場調査 0人 0.0%
その他情報サービス業 3人 7.5%
放送業、新聞・出版業、映像・音声制作業 1人 2.5%
広告業・広告制作業 1人 2.5%
運輸業・郵便業 0人 0.0%
卸売・小売業(各種商品、百貨店・スーパー・コンビニ) 1人 2.5%
卸売・小売業(繊維・衣服・織物・身の回り品等) 1人 2.5%
卸売・小売業(飲食料品) 1人 2.5%
卸売・小売業(自動車) 0人 0.0%
卸売・小売業(電気機器、家電・AV機器等) 0人 0.0%
卸売・小売業(その他) 1人 2.5%
銀行業 0人 0.0%
保険業 0人 0.0%
その他金融業 0人 0.0%
不動産業 2人 5.0%
専門・技術サービス業、学術研究 4人 10.0%
飲食店、宿泊業 3人 7.5%
教育、学習支援業 4人 10.0%
医療業 0人 0.0%
福祉関連業(社会保険・社会福祉・介護) 1人 2.5%
その他サービス業 11人 27.5%
公務 0人 0.0%
その他(該当なし) 4人 10.0%

起業時データ

起業時年齢

起業時年齢 件数 割合
10代 1人 2.5%
20代 14人 35.0%
30代 20人 50.0%
40代 5人 12.5%
50代 0人 0.0%
60代 0人 0.0%
70代 0人 0.0%

起業時の社員数

起業時の社員数 件数 割合
1人 19人 47.5%
2人 11人 27.5%
3人 5人 12.5%
4人 3人 7.5%
5人~10人未満 2人 5.0%
10人~ 0人 0.0%

起業資金

起業資金 件数 割合
100万円未満 14人 35.0%
100万円~200万円未満 11人 27.5%
200万円~300万円未満 1人 2.5%
300万円~500万円未満 8人 20.0%
500万円~1000万円未満 3人 7.5%
1000万円~2000万円未満 3人 7.5%
2000万円~5000万円未満 0人 0.0%
5000万円~1億円未満 0人 0.0%
1億円~ 0人 0.0%

起業資金のうち自己資金

起業資金のうち自己資金 件数 割合
100万円未満 19人 47.5%
100万円~200万円未満 10人 25.0%
200万円~300万円未満 0人 0.0%
300万円~500万円未満 9人 22.5%
500万円~1000万円未満 1人 2.5%
1000万円~2000万円未満 1人 2.5%
2000万円~5000万円未満 0人 0.0%
5000万円~1億円未満 0人 0.0%
1億円~ 0人 0.0%

起業資金の調達方法

起業資金の調達方法 件数 割合
日本政策金融公庫 4人 10.0%
信用保証協会の制度融資 1人 2.5%
マル経融資 0人 0.0%
銀行からの融資 4人 10.0%
信用金庫からの融資 0人 0.0%
自己資金 15人 37.5%
個人での借入(消費者金融等) 1人 2.5%
親や兄弟、親戚からの借入 6人 15.0%
知人からの借入 7人 17.5%
親会社からの出資 1人 2.5%
他企業からの出資 0人 0.0%
ベンチャーキャピタルからの出資 0人 0.0%
補助金・助成金 1人 2.5%
ソーシャルレンディング 0人 0.0%
その他(該当なし) → 次の設問に答えてください。 0人 0.0%

起業後の経営データ

事業歴

事業歴 件数 割合
1年未満 1人 2.5%
1年~2年未満 8人 20.0%
2年~3年未満 6人 15.0%
3年~5年未満 11人 27.5%
5年~10年未満 7人 17.5%
10年~20年未満 6人 15.0%
20年~ 1人 2.5%

損益分岐までの期間

損益分岐までの期間 件数 割合
3か月未満 6人 15.0%
3ヶ月~6か月未満 8人 20.0%
6カ月~1年未満 4人 10.0%
1年~1年半未満 10人 25.0%
1年半~2年未満 6人 15.0%
2年~3年未満 4人 10.0%
3年~ 2人 5.0%

起業後の経常利益

起業後の経常利益 1期目 2期目 3期目
1億円~の黒字 0人 0人 1人
5000万円~1億円未満の黒字 0人 0人 1人
3000万円~5000万円未満の黒字 1人 1人 1人
1000万円~3000万円未満の黒字 1人 2人 0人
500万円~1000万円未満の黒字 2人 2人 2人
300万円~500万円未満の黒字 2人 1人 1人
200万円~300万円未満の黒字 1人 3人 4人
100万円~200万円未満の黒字 4人 4人 2人
50万円~100万円未満の黒字 3人 4人 5人
~50万円未満の黒字 6人 9人 13人
~50万円未満の赤字 9人 8人 4人
50万円~100万円未満の赤字 4人 3人 1人
100万円~200万円未満の赤字 3人 2人 0人
200万円~300万円未満の赤字 3人 0人 1人
300万円~500万円未満の赤字 0人 0人 0人
500万円~1000万円未満の赤字 0人 1人 0人
1000万円~3000万円未満の赤字 1人 0人 0人
3000万円~5000万円未満の赤字 0人 0人 0人
5000万円~1億円未満の赤字 0人 0人 0人
1億円~の赤字 0人 0人 0人
このときまでに解散している 0人 0人 4人

548件のコメント

起業経験者の属性データ

職種:建設業
起業した会社の所在地:北海道

起業時データ

起業時の社員数:1人
起業時の資金:130万円
起業時の資金のうち自己資金:30万円
起業資金の資金調達方法:日本政策金融公庫

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:24ヶ月
事業歴:5年
1期目の経常利益:50万円~100万円未満の黒字
2期目の経常利益:~50万円未満の黒字
3期目の経常利益:~50万円未満の黒字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

高齢者と子供を抱えて外勤が難しい環境だったので在宅で仕事ができるように起業しました。土木系の設計製図業です。会社を辞めてから10年以上経過してからの起業なのでほぼ新規での顧客開拓から始めたところが苦労した点です。最初は各社のHPにスタッフ募集のページがあれば在宅での請負が可能かをメールで問い合わせすることから始めました。公共事業の下請けとなりますので、飛び込みで営業できる職種でもないので最初は派遣会社に登録し、CADオペレーターとして短期派遣で実際の仕事を見ていただき、コネクションを作りながら派遣された先や同業者の紹介などで影響できる先を増やしていきました。最近になってやっと固定の客先を抱えることができ、収入も作業時間も安定したものになってきました。

起業前にしておけば良かったと思うこと

20年前、勤めていた会社に産休の申請をしたときに、「(仕事が少なくなってきているから)産休が明けて戻ってきても、最初に辞めてもらうのは君になるから。」とそのまま退職することを促され産休明けと同時に辞表を提出しました。完全なマタハラです。ハローワークで退職の経緯を話し自主退社ではなく解雇に当たることを指摘していただき、無事に解雇扱いで失業保険をいただきました。いま考えると、退職すると同時に起業して、辞表を提出することの条件としてその会社から仕事をいただくこと、他社を紹介していただくことを約束すればよかったと後悔しています。育児との両立は大変かとは思いますが在宅で時間拘束が自由な分それも可能であったかと思います。起業前に営業先の確保は大事たと思います。

起業を検討している方へのアドバイス

どんな業種でも同じだとは思いますが、固定した顧客、安定した収入を得るまではとても不安です。女性の働く場所、そのサポートとなる保育園や託児所なども徐々にですが充実してきています。起業することの強みは例えば会社員なら9時~17時といった拘束される時間にある程度の柔軟性ができることです。女性の社会進出、家庭内での家事の夫婦分担など本当に仕事に費やせる時間は見た目には増えていますがやはり、子育てだけではなく親の介護など、どうしても会社勤めでは対応できない事情が出てくることは必須です。そんな人生の中でのいろいろな状況に直面した時に時間単位~年単位までその時その時でフレキシブルに対応できるのが起業の強みだと思います。

起業経験者の属性データ

職種:飲食店、宿泊業
起業した会社の所在地:大阪府

起業時データ

起業時の社員数:2人
起業時の資金:300万円
起業時の資金のうち自己資金:300万円
起業資金の資金調達方法:自己資金

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:3ヶ月
事業歴:10年
1期目の経常利益:50万円~100万円未満の黒字
2期目の経常利益:50万円~100万円未満の黒字
3期目の経常利益:200万円~300万円未満の黒字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

飲食店なので、季節によって売上が変わったり、天候によって売上が変わったりします。それに対して、同対処するのが良いか、あるいは対処しないほうが良いのか、そこら辺の判断に苦労しました。少し売上が下がってくると不安になりますし、資金にもそんなに余裕がなかったので、リスクとコストを天秤にかけながら、最良の選択をするというのが難しかったです。例えば、大きな失敗として、寒い時期に売上が下がるというので、広告費に大量にかけた一年がありました。というのも、それ以前に、暖かかった時期に、広告費を大量にかけたときがあって、そのときは大成功したからです。それでその時もその効果を見積もっていたのですが、結果は大失敗で、大ダメージでした。

起業前にしておけば良かったと思うこと

もう少し人の話を聞いておけばよかったと思います。起業について、本を読んだり、ネットを調べたり随分して、知識もある程度は持つことができたと実感してからの起業でしたが、大変なのはそれから後のことでした。ですので、同じ業種・業界で頑張っている人の、生の声、体験談などを、もっとたくさん聞くべきだったと思っています。例えば、経営コンサルの方が書いた本を何冊を読むのもよいのですが、同じ業界で起業した人のたった一言のアドバイスが、それよりも有益なことが多々ありました。実際に体験している人としていない人の差は、意外と大きいと思います。コンサルタントの人が、机上の空論でやっているとは思いませんし、役立つ情報ももちろんたくさんありましたが、両方必要だったかなと思います。

起業を検討している方へのアドバイス

もし、同じ業界で企業を経験した人や、似たような業種で起業した人、あるいはそれらの取引先だったり、関連会社だったり、とにかくそれらの人にコネがあるのならば、しっかりと生で話を聞くべきだと思います。また、成功は運の要素も随分と多いように思います。ちょっとしたことで風向きが変わったりします。ですので、どちらかというと、成功者の話を鵜呑みにするよりも、現在ちょうどなんとか頑張っているような人に話しを聞ければ、一番良いように思います。成功者の話は、参考にならないことも多かったからです。「成功」という結果があるから、過去の判断を正しかったと言えるわけで、それが誰にでも当てはまることはないだろうからです。特に現代のような、ビジネスのスピードが早い世代で起業するならばなおさらのことだと思います。

起業経験者の属性データ

職種:教育、学習支援業
起業した会社の所在地:京都府

起業時データ

起業時の社員数:1人
起業時の資金:300万円
起業時の資金のうち自己資金:300万円
起業資金の資金調達方法:自己資金

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:6ヶ月
事業歴:6年
1期目の経常利益:100万円~200万円未満の黒字
2期目の経常利益:300万円~500万円未満の黒字
3期目の経常利益:300万円~500万円未満の黒字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

収入が思ったように伸びない。最初のころはなかなか利益が上がっていかないので、どうしてもサラリーマン時代の収入と比べてしまい暗い気持ちになることが多かったです。年数を重ねると収入の増える時期、そうでない時期がわかってきたので安心できるようになりました。また、支出もうまくコントロールできる部分はコントロールしていかないと、利益がなかなかあがっていかないので、予算を組んでその中でおさえる必要があります。何にいくらつかっているのか、常に把握できるように細かく管理をしておかないといけません。開業3年目の夏にエアコンが急に故障するなど、大きな出費が必要になったこともありました。そのようなことにも備えて常に余裕のある状態で経営することが必要です。

起業前にしておけば良かったと思うこと

貯金。あればあるほど安心につながります。サラリーマン時代はストレスもあったので、もらった給料は定期積立のほかはほとんど使っていました。「仕事を頑張っているから」というのを言い訳にちょっとした贅沢もしていたと思います。そのころからもっと自分のお金の使い方を意識し、無駄を省くようにしておけばよかったと思います。手元のお金があればあるほど気持ちに余裕ができます。気持ちに余裕があるときのほうが、仕事もうまくいくことが多いように感じています。自分のお金の流れを管理することは、独立起業してからのお金の管理にもつながることですので、できるだけ把握するようにし、無駄を減らす意識付けをしておくと、起業後に楽なのではないかと思います。

起業を検討している方へのアドバイス

どんなことでもそうだと思いますが、全てにおいて何も問題のない、悩みのない、苦労のないことはないと思います。起業する理由は人それぞれだと思いますが、少しでも前向きな理由を持ってはじめるべきだと思いますし、そのときの気持ちを忘れないように何かに書いておいてもいいのかもしれません。良いことも悪いことも全て自分に跳ね返ってくるのですが、そこから得られる充実感ややりがいが魅力だと思います。サラリーマン時代はそこまで意識しなかった、税金や保健のことなども勉強するようになりました。新しい世界が拓けると思うので決心されたのであれば是非思い切って飛び込んでもらいたいです。まだ迷っている方は、もう少しいろいろ起業後のことを、特にお金関係を考えてからのほうがいいと思います。

起業経験者の属性データ

職種:その他情報サービス業
起業した会社の所在地:東京都

起業時データ

起業時の社員数:4人
起業時の資金:30万円
起業時の資金のうち自己資金:10万円
起業資金の資金調達方法:自己資金

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:3ヶ月
事業歴:7年
1期目の経常利益:50万円~100万円未満の黒字
2期目の経常利益:500万円~1000万円未満の黒字
3期目の経常利益:50万円~100万円未満の赤字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

起業当初、私含め役員3人いたのですが、3年間一緒に汗水ながして業務をこなしてきていたものの、作業量のバランスが崩れ、役員のうち1人が自分のことだけをやるようになり、他役員や社員と心理的な溝が生まれてしまいました。
結果的にこの役員は解任という形でやめてもらったのですが、あとになって裁判の寸前まで行き、結果的に示談となったものの1000万円の退職金の支払い、株の買い取りなどの費用が発生し、経営が傾きました。
このことが原因で、私含め残された役員2人は社員の給料支払いを最優先に自分たちの経費の支払いや役員報酬の支払いを一時的に止めるなど、自転車操業状態に陥りました。
最近になってようやくキャッシュも溜まってきてある程度安心していますが、当時の苦労はもう二度とした良くないと思っています。

起業前にしておけば良かったと思うこと

起業前、前職で私が担当していたお客様へ秘密裏に起業することを伝えたり、知り合いの会社に話をしてパートナー契約を結んでもらう約束をしたりと、色々と裏で根回しをしてから企業をしたのですが、結果的にタイミングが合わなかったりして、そういった根回しがすぐに実って収入につながるということがありませんでした。
そのため、最初の1年間はお金が全然なく非常に苦労しました。
根回しについて、こればかりは本当にタイミングというものがあるので、相手方にとやかく言えることではないのでここでは言いませんが、やはりお金についてはもっときちんと用意しておくべきだったと思っています。
IT企業を立ち上げたので、体とPCだけあればなんとかなると思っていたのですが、思いの他うまくいかず、キャッシュのありがたみを痛感しました。

起業を検討している方へのアドバイス

起業で大事なことは、
・どんな会社にしたいかを明確にして誰にでも自信をもって説明できるようにすること
・一人で立ち上げるのは大変なので信頼のおける仲間数人とやること
・立ち上げメンバーが本当にみんな同じ方向を向いているのか、常に確認しあい、よく話し合い、方向性がずれないようにすること
・お金はできるだけ用意しておくこと
と思っています。

特に誰と一緒にやるのか、というところは非常に重要な要素だと思います。
こいつとだったら一生一緒にやっていける、お互い足りない部分を補える状態にある、どんなことでも腹を割って話ができる、というような信頼置けてお互いが必要とする仲間であるかをきちんと見定めていただければと思います。

起業経験者の属性データ

職種:製造業(木材・木製品・家具、紙・パルプ)
起業した会社の所在地:東京都

起業時データ

起業時の社員数:3人
起業時の資金:1000万円
起業時の資金のうち自己資金:1000万円
起業資金の資金調達方法:自己資金

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:24ヶ月
事業歴:2年
1期目の経常利益:50万円~100万円未満の赤字
2期目の経常利益:100万円~200万円未満の赤字
3期目の経常利益:100万円~200万円未満の赤字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

単純に、いいものを作れば売れるだろうという安易な考えであったので、販売戦略には特に重きを置いてはいませんでした。いざ製品をデザイン、製作して販売する時にどこで販売するか、どのようなターゲット向けか、どのような価格帯で勝負するかを考えていなかったので、販売して利益を出すまでに時間がかかりました。
自分が起業した分野が既に斜陽産業であることをしっかりと認識できず、なんとかなるだろうとはじめてしまったことが最大の失敗です。自己資金で起業が出来たことにより、事業計画やその後の展望などもあまり深く計画しなかった、日本で事業を進めるにあたり、他社の動向などをしっかりと見極めなかったことなどが失敗の理由としてあげられます。

起業前にしておけば良かったと思うこと

自分の起業した分野がどのような状態であること、今後どのようになるかをしっかりと調べなかったことにより、長く会社を維持できなかったので、自分のフィールドで起業することが果たして成功なのか失敗なのかを充分に考慮しておくべきだったと思います。それに加え、人脈をしっかりと作っておかなかったことも今となっては悔やまれることです。それによりどこにも頼ることが出来ずに、すべての事業を会社で抱え込んでしまう結果になりました。得意分野は、そのスペシャリストに頼んでしまって、自分たちは自分たちの分野に注力することが出来れば会社を長く存続させられたと思うので、やはり人の繋がりをもっと手広く行っておけばよかったと思っています。

起業を検討している方へのアドバイス

苦労した・失敗、起業前にしておけばよかったで書いた通りです。
①自分がこれから勝負したいと考えている分野が現在どのような状況であるか。そこに自分が入る要素があって、将来もその事業を見据えることが出来るかをしっかり考える。資金が潤沢にあった場合も、自分が思っているより早く資金は枯渇することを認識しておく。
②人脈作りがしっかりと出来ているかを確認する。起業したてもそうですが、事業を行っている最中にいろいろな方向から手を差し伸べてくれる人脈があることは、事業を進める上で最も大切なことだと思われます。得意なことは得意な人の任せて、自分は自分の得意分野を全うする。
大丈夫だろうと判断した場合は、是非一度起業してみて欲しい。雇われていた時とは全然違う経験が出来るので。

起業経験者の属性データ

職種:保険業
起業した会社の所在地:北海道

起業時データ

起業時の社員数:2人
起業時の資金:50万円
起業時の資金のうち自己資金:50万円
起業資金の資金調達方法:自己資金

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:12ヶ月
事業歴:13年
1期目の経常利益:~50万円未満の赤字
2期目の経常利益:~50万円未満の赤字
3期目の経常利益:~50万円未満の黒字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

すぐには、業績が伸びず、特に北国特有の経済状況が落ちる冬場はとてもきつかった。食事もままならない時もあったが、家族や子供には迷惑をかけたくないと歯を食いしばってやっていた。少人数なので、事務、経理、パソコンなどの機械類の設置など、なんでも自分でやらなければならなかった事が、とても大変でした。それまでに、少しでも経験したことのある分野はまだいいが、まるっきり初めての分野は、今のようにインターネットなどの環境もなく、本を買ったり、人に聞いたりだった。業者に頼めることもあったが、そもそものお金のない時だったので、結局、自分でするしかない状況であった。ただ、大きな失敗というのはなかったので何とか切り抜けられたのだと思います。

起業前にしておけば良かったと思うこと

もう少し、資金をためておけばよかった。お金はいくらあっても困りません。また、準備できる備品なども先に、揃えておいた方がよかったです。税金や、雇用、商法、民法など、関係する法律や、実務をもっと勉強しておくべきだった。税務などは、詳しくなれば、よい節税の方法も考えらえます。判らないことや、専門分野は、専門家に頼むことが一番ですが、ある程度の知識があると、話も分かりやすいです。また、お金が絡むと、上手いことを言って近づいてくる者もいるので、そういったことにも対応できるようになります。事業を始める前から、もっと仲間内にも宣伝をするべきだった。開業した日は、すでにスタートを切った日ですから、そこから宣伝をしたのでは遅いです。

起業を検討している方へのアドバイス

思ったより、最初のうち、事業が軌道に乗るまではお金がかかるので、開業資金は多めに考えておいた方がいいです。起業する前から、いろいろな方とお付き合いを深めておくことを進めます。良く、自分は、営業ができるから大丈夫だという方がいますが、間違いではないけれど、経営者の営業と営業マンの営業はちがいます。ブレーンがいっぱいいることに越したことはありません。事業を行う上での周辺知識、法律などをある程度、企業前に勉強することを進めます。起業してすぐは、それを勉強している時間はなかなか取れないでしょう。経営者は孤独です。これは,やってみないと判らないことです。孤独に強くなれるメンタルが必要になるのと、全然関係ない、リフレッシュの場所や仲間というのがいるといいです。

起業経験者の属性データ

職種:その他情報サービス業
起業した会社の所在地:千葉県

起業時データ

起業時の社員数:3人
起業時の資金:300万円
起業時の資金のうち自己資金:300万円
起業資金の資金調達方法:自己資金

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:12ヶ月
事業歴:28年
1期目の経常利益:~50万円未満の黒字
2期目の経常利益:50万円~100万円未満の黒字
3期目の経常利益:100万円~200万円未満の黒字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

今のようにインターネットが一般に普及していなかった、というより「なかった」時代なので、会社の起業の方法や資金調達の方法、その他いろいろな情報の入手が非常に難しかった。
身近に起業した人など相談できる人も居なく、試行錯誤を繰り返しながらなんとか運営していた。
銀行との付き合い方なども当時は全く知識がなく、また人の採用も今のように多くの求人サイトやフリーペーパーなどなく、知名度のない会社にはなかなか人も来てくれないという非常に厳しい状況が続いていた。
仕事自体はそれまで勤務していた会社などから調達できたためなんとかなったが、会社運営には苦労させられたというのが一番印象に残っている。ただ、こういったことは起こり得るものだと自覚してのスタートだった。

起業前にしておけば良かったと思うこと

今と当時は全く時代が違うので、今に当てはまらないかもしれないが、やはり起業前に会社の起業の仕方や運営について調べられることはとことん調べ、場合によってはコンサルや起業相談にのってくれる所へ相談に行くこともやっておくべきだったかもしれない。
あとは、もっと資金に余裕をもってから起業したほうが良かったと思う。できれば最低でも半年くらいは収入ゼロでもなんとかなる状態で始めれば、資金調達などそういったことに時間と労力を使わずに仕事に専念でき、会社を更に伸ばすこともできただろう。
ただ、起業したのは30歳で、定年退職後の退職金などを開業資金としたわけではなかったし、若かったので経験も乏しい中での起業だったのでこんなものだろう。

起業を検討している方へのアドバイス

今は若い人でもアイデア次第で気軽に起業する人がものすごく多くなった気がします。資金調達も今は金融機関だけではなくいろいろな方法があるので始めやすい環境はあるのでしょう。
また、今は「株式会社」でもほぼ資金ゼロから起業できますから以前と比較したらハードルは大変低いので始めやすいといえるでしょう。
しかしマスコミに取り上げられ話題となった人が、今話題を全く聞かなくなったという例も多いですね。
やはり起業はできても継続(運営)し続けるのが難しいのが会社というものだと思います。勿論毎年現状維持では実質マイナス成長であり、常に前年度よりはプラスにもっていかなければいつかはつぶれてしまいます。
一人で始めるよりは相談できる2人以上が成功するかもしれません。

起業経験者の属性データ

職種:電気・ガス・熱供給・水道業
起業した会社の所在地:福井県

起業時データ

起業時の社員数:1人
起業時の資金:40万円
起業時の資金のうち自己資金:40万円
起業資金の資金調達方法:自己資金

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:3ヶ月
事業歴:8年
1期目の経常利益:1000万円~3000万円未満の黒字
2期目の経常利益:1000万円~3000万円未満の黒字
3期目の経常利益:500万円~1000万円未満の黒字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

電気工事業で夏に繁忙期を迎えるのですが、夏になると受容が多くなり人の手配が難しかったのが一番大変でした。閑散期の事を考え出来るだけ出費は減らすようにしてましたが、下請け業者が若い男性が多かったので、繁忙期の前の食事会とが終わってからのお疲れさん会・慰安旅行とかの出費は痛かったですね。
また、下請け業者が離れないようにするための閑散期の仕事の配分にも気を配らないとだめだったため、個人的に営業をしながら、市事を探さなくてはならなかったです。
男女平等と世間は言ってますが、実際の現場は、男が多い業界だったため。女の私に向ける、取引会社の視線も穏やかなものばかりではありませんでた。
結局は仕事で結果を残し、運営していくためには人より倍働かなくてはなりませんでした。

起業前にしておけば良かったと思うこと

起業前にその業種にそった資格があるはずですが、その資格を前もって取ってなかったので、仕事をしながら取らないといけなかったのが辛かったですね。
基本的な資格は持ってましたが、電気工事業では電気工事業資格とか、量販店の仕事をする際は、産廃処分許可等のいろんな資格を必要とします。また、配送業では運行管理者の資格も必要だったので、できるだけ多くの資格をとっておけば良かったなーと思いました。
いま直ぐに必要な分だけじゃなくて、今後扱う可能性がある種目についてもっと多く取っておくべきでした。
また、信頼のおける社員・下請け業者をもっと集めておくべきだったとも思いました。
自分のスキールばかりじゃなく一緒に働く人のスキールも大事ですね。

起業を検討している方へのアドバイス

起こそうとしている業種の情報をしっかりと集め、今後の発展性があるかどうかを判断するのが、一番大事だと思います。自分が知っている現状がすべてではないので、いろんな方面から情報を得る必要があります。
また、収入が少ない時とために、どこから資金を集めるかもしっかり決めてから起業しないと、後程資金難にあう可能性が高いですね。
公的資金をつかう場合は資金が回らない時のために余裕をもって資金集めをするのも一つの方法だと思います。
また、税理士・会計士は開業する前から調べてお願いしておいた方が、慌てずに相談をしながら業務をこなせれると思います。
個人で確定申告をするのも方法ですが、税理士に預けた方が業務に専念できるのでいいと思います。

起業経験者の属性データ

職種:飲食店、宿泊業
起業した会社の所在地:東京都

起業時データ

起業時の社員数:2人
起業時の資金:400万円
起業時の資金のうち自己資金:200万円
起業資金の資金調達方法:自己資金

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:2ヶ月
事業歴:10年
1期目の経常利益:~50万円未満の赤字
2期目の経常利益:~50万円未満の赤字
3期目の経常利益:~50万円未満の黒字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

夫婦で起業致しました。代表取締役が妻で、取締役が夫でした。飲食店を経営していて、売上が上がり節税対策のためにも会社にしたほうが有利という話し合いの元、個人事業主から会社(法人化)にしました。夫が主に飲食店での接客、料理提供などの現場仕事。妻の方は女性目線でお店の内装変更、メニュー開発、ホスピタリティーの充実、宣伝広告、人材育成等々、売上につながる縁の下の力持ちのような地道な仕事を妻が主に行っておりました。夫の方は、妻の要望、イメージ展開を良く理解できなかったのですが、度々、夫婦で衝突するものの最終的には妻の戦略に合わせ文句言いながらも現場仕事を行っておりました。その結果、個人事業主の時よりも売上が倍以上に伸びました。しかしながら、やはり、仕事上で衝突することが多々有り、結果的に「離婚」という結末を迎えました。妻の方は仕事から手を引き、夫の方は仕事を続けるも赤字続きで倒産寸前という状態です。

起業前にしておけば良かったと思うこと

いくら夫婦だとは言え、人生の崖っぷちに立った時には、赤の他人以上に冷酷な人間に豹変致します。自分自身の利益、財産等を守るために経営に精力的に関わっていた妻までいとも簡単に捨ててしまうのです。まず、そのようなマイナスな状況も有り得ることを心の中にイメージしておけば良かったと思います。「お金は縁の切れ目」という言葉があるように、一緒に起業した相手のことは全面的に信頼することも非常に大切ですが、必ず、予防線ははっておくべきだと思いました。具体的にお伝えすると、売上が立たなかった月には、夫婦共通の貯金を会社のお金に投入しておりました。それを短期尺入金に計上していたのですが、離婚し、仕事を退いた今も、未だに一銭も私のもとにお金は戻ってきておりません。このような場合もあるので、必ず、会社に個人の資産のお金を投入した際は、借用書等公的に作りべきだったと大変後悔しております。

起業を検討している方へのアドバイス

起業することは、大変勉強になります。私は、税理士さんに法人化する手続きを頼んでしまいましたが、会社を登記し、資本金を集め、どのように売上を上げるかなど大変ですが、非常にやりがいがあります。社長として、全体を見渡すことも大切ですし、小さなことを積み重ねることも大切です。自分自身で考えたアイデアや戦略で売り上げが上がったときは非常に喜びを感じられます。また自分だけでなく、従業員を大切にすることでも売上が上がりますし、お客様に一言「ありがとうございました」とお礼をお伝えすることでも売上という数字に直結致します。いわば決算書は、会社の成績表です。その成績を上げるために一生懸命努力してください。赤字が続いたとしても、努力し続ければ必ず、黒字になります。その黒字になった時に、赤字計上していた数字を消化することにより節税効果が生まれます。赤字も財産です。是非、くじけず頑張り続けて欲しいです。

起業経験者の属性データ

職種:建設業
起業した会社の所在地:千葉県

起業時データ

起業時の社員数:5人
起業時の資金:80万円
起業時の資金のうち自己資金:50万円
起業資金の資金調達方法:自己資金

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:6ヶ月
事業歴:12年
1期目の経常利益:100万円~200万円未満の黒字
2期目の経常利益:200万円~300万円未満の黒字
3期目の経常利益:100万円~200万円未満の黒字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

企業当初は、人材難でせっかく受注できた依頼を自社にて施工できずに、協力会社へ丸投げすることもしばしばあり利益をしっかり得ることができず、協力会社へお願いした仕事の管理作業も増え、毎日現場に出て、自社の職人達と一緒に作業することができずに自社の現場、協力会社の現場と管理に追われ、各現場が厳かになてしまった。
人材が増え、自社の職人が育ち仕事を任せることができるようになってから、自分が管理の仕事をメインにと考えていたため、人材をきちんと育ててあげることができず、自分自身も急に中途半端な位置になってしまったため、自社の職人の皆はじめ、協力業者の皆さまにも、多々迷惑をかけることになってしまった。自身が、一番中途半端な仕事をしてしまった。

起業前にしておけば良かったと思うこと

起業前に一番必要だと思うことは、やはり資金。企業から半年くらいは、準備した資金と完工できた仕事の入金にて支払いが遅れることもなく利益も上げることができ、新しい元請け業者との繋がりもでき、仕事が切れることなく売り上げも伸びていったのですが、元請け業者が変われば、支払いサイクルも変わり、末締めの翌月末日払いのサイクルではなく、末締めの45日後払いや60日後払い、90日後の払いという元請け業者もあり、売り上げが伸びても利益が上がっても資金がショートしてしまい、自社の職人、協力会社に支払いをすると材料代が残らない、経費が不足する等の事態に陥り、急いで融資先を探さなくてならず、必要な仕事が後回しになり、身も心も削る思いでした。

起業を検討している方へのアドバイス

何よりもしっかり先を見据えた事業計画、それに合わせた資金、人材の確保。ここを十分に詰めておかないと早かれ遅かれ、自分自身の首を絞めることになってしまう。私の場合、勤めていた会社の社長に商売をやめたいと(高齢だったのと跡継ぎがいないため)言われ、準備不足の中、一緒に働いていた職人3人を誘い起業しました。仕事は切れることなくどころか、常に人手が足りないくらいで協力業者さんにもお願いし、休む暇もなく皆で頑張りました。思い描いていたよりもうまく回っていき、順調だと思っていた矢先、元請け業者の入金日が変更となり、資金がショートしてしまいました。もちろん急に支払いサイクルを変更された事は大きいですが、行き当たりばったりで起業した自分自身にもたくさんの非があるなと勉強しました。

電気・ガス・熱供給・水道業 女性 41歳 へ返信する コメントをキャンセル

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