起業経験者100名のヒアリング調査「起業失敗体験談」「起業前にしておけば良かったこと」

実際に起業を経験した経営者に

  • 「起業失敗談」
  • 「起業時の会社の状況」
  • 「起業時の資金調達方法」
  • 「起業前にしておければ良かったこと」
  • 「起業を検討している方へのアドバイス」

をヒアリング調査しました。起業を検討している方の参考データとしてご活用ください。

起業経験者100名のヒアリング調査

  • ご協力いただいた起業経験者:40名
  • リサーチ期間:2017年7月1日~2017年7月8日

※一度で集めたものではなく、ご協力いただける方が見つかった場合にいくつかの項目で質問をさせていただいております。
※常に情報は追加・更新しています。

リサーチに回答いただいた起業経験者の属性データ

性別

性別 回答数 割合
男性 22人 55.0%
女性 18人 45.0%

業種

業種 回答数 割合
農林水産・鉱業 0人 0.0%
建設業 0人 0.0%
製造業(食料品) 0人 0.0%
製造業(飲料) 0人 0.0%
製造業(衣服、繊維工業) 0人 0.0%
製造業(木材・木製品・家具、紙・パルプ) 0人 0.0%
製造業(印刷・同関連業) 0人 0.0%
製造業(化学工業、化粧品、医薬品) 0人 0.0%
製造業(鉄鋼業・非鉄金属・金属製品) 0人 0.0%
製造業(一般機械器具) 0人 0.0%
製造業(電気機器、家電・AVなど情報通信機器) 0人 0.0%
製造業(自動車) 0人 0.0%
製造業(その他) 1人 2.5%
電気・ガス・熱供給・水道業 0人 0.0%
通信業 1人 2.5%
市場調査 0人 0.0%
その他情報サービス業 3人 7.5%
放送業、新聞・出版業、映像・音声制作業 1人 2.5%
広告業・広告制作業 1人 2.5%
運輸業・郵便業 0人 0.0%
卸売・小売業(各種商品、百貨店・スーパー・コンビニ) 1人 2.5%
卸売・小売業(繊維・衣服・織物・身の回り品等) 1人 2.5%
卸売・小売業(飲食料品) 1人 2.5%
卸売・小売業(自動車) 0人 0.0%
卸売・小売業(電気機器、家電・AV機器等) 0人 0.0%
卸売・小売業(その他) 1人 2.5%
銀行業 0人 0.0%
保険業 0人 0.0%
その他金融業 0人 0.0%
不動産業 2人 5.0%
専門・技術サービス業、学術研究 4人 10.0%
飲食店、宿泊業 3人 7.5%
教育、学習支援業 4人 10.0%
医療業 0人 0.0%
福祉関連業(社会保険・社会福祉・介護) 1人 2.5%
その他サービス業 11人 27.5%
公務 0人 0.0%
その他(該当なし) 4人 10.0%

起業時データ

起業時年齢

起業時年齢 件数 割合
10代 1人 2.5%
20代 14人 35.0%
30代 20人 50.0%
40代 5人 12.5%
50代 0人 0.0%
60代 0人 0.0%
70代 0人 0.0%

起業時の社員数

起業時の社員数 件数 割合
1人 19人 47.5%
2人 11人 27.5%
3人 5人 12.5%
4人 3人 7.5%
5人~10人未満 2人 5.0%
10人~ 0人 0.0%

起業資金

起業資金 件数 割合
100万円未満 14人 35.0%
100万円~200万円未満 11人 27.5%
200万円~300万円未満 1人 2.5%
300万円~500万円未満 8人 20.0%
500万円~1000万円未満 3人 7.5%
1000万円~2000万円未満 3人 7.5%
2000万円~5000万円未満 0人 0.0%
5000万円~1億円未満 0人 0.0%
1億円~ 0人 0.0%

起業資金のうち自己資金

起業資金のうち自己資金 件数 割合
100万円未満 19人 47.5%
100万円~200万円未満 10人 25.0%
200万円~300万円未満 0人 0.0%
300万円~500万円未満 9人 22.5%
500万円~1000万円未満 1人 2.5%
1000万円~2000万円未満 1人 2.5%
2000万円~5000万円未満 0人 0.0%
5000万円~1億円未満 0人 0.0%
1億円~ 0人 0.0%

起業資金の調達方法

起業資金の調達方法 件数 割合
日本政策金融公庫 4人 10.0%
信用保証協会の制度融資 1人 2.5%
マル経融資 0人 0.0%
銀行からの融資 4人 10.0%
信用金庫からの融資 0人 0.0%
自己資金 15人 37.5%
個人での借入(消費者金融等) 1人 2.5%
親や兄弟、親戚からの借入 6人 15.0%
知人からの借入 7人 17.5%
親会社からの出資 1人 2.5%
他企業からの出資 0人 0.0%
ベンチャーキャピタルからの出資 0人 0.0%
補助金・助成金 1人 2.5%
ソーシャルレンディング 0人 0.0%
その他(該当なし) → 次の設問に答えてください。 0人 0.0%

起業後の経営データ

事業歴

事業歴 件数 割合
1年未満 1人 2.5%
1年~2年未満 8人 20.0%
2年~3年未満 6人 15.0%
3年~5年未満 11人 27.5%
5年~10年未満 7人 17.5%
10年~20年未満 6人 15.0%
20年~ 1人 2.5%

損益分岐までの期間

損益分岐までの期間 件数 割合
3か月未満 6人 15.0%
3ヶ月~6か月未満 8人 20.0%
6カ月~1年未満 4人 10.0%
1年~1年半未満 10人 25.0%
1年半~2年未満 6人 15.0%
2年~3年未満 4人 10.0%
3年~ 2人 5.0%

起業後の経常利益

起業後の経常利益 1期目 2期目 3期目
1億円~の黒字 0人 0人 1人
5000万円~1億円未満の黒字 0人 0人 1人
3000万円~5000万円未満の黒字 1人 1人 1人
1000万円~3000万円未満の黒字 1人 2人 0人
500万円~1000万円未満の黒字 2人 2人 2人
300万円~500万円未満の黒字 2人 1人 1人
200万円~300万円未満の黒字 1人 3人 4人
100万円~200万円未満の黒字 4人 4人 2人
50万円~100万円未満の黒字 3人 4人 5人
~50万円未満の黒字 6人 9人 13人
~50万円未満の赤字 9人 8人 4人
50万円~100万円未満の赤字 4人 3人 1人
100万円~200万円未満の赤字 3人 2人 0人
200万円~300万円未満の赤字 3人 0人 1人
300万円~500万円未満の赤字 0人 0人 0人
500万円~1000万円未満の赤字 0人 1人 0人
1000万円~3000万円未満の赤字 1人 0人 0人
3000万円~5000万円未満の赤字 0人 0人 0人
5000万円~1億円未満の赤字 0人 0人 0人
1億円~の赤字 0人 0人 0人
このときまでに解散している 0人 0人 4人

548件のコメント

起業経験者の属性データ

職種:その他サービス業
起業した会社の所在地:福岡県

起業時データ

起業時の社員数:4人
起業時の資金:300万円
起業時の資金のうち自己資金:300万円
起業資金の資金調達方法:自己資金

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:0ヶ月
事業歴:1年
1期目の経常利益:~50万円未満の赤字
2期目の経常利益:~50万円未満の赤字
3期目の経常利益:~50万円未満の赤字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

以前は大手企業でサラリーマンだったため、毎月25日になると自動的に給料が振り込まれる安心感があったのですが、起業をしてからというものお金に関する安心感がなくなりました。会社が代わりにやってくれるということが無くなり、保険や年金の手続きなど全てのことを自分でこなす必要があるのです。そのため本業に入れ込む時間の確保が難しくなってきます。大きな失敗はサラリーマンの時にクレジットカードを作っていなかったことで、起業をしたと同時に一切の信用がなくなってしまいます。これは起業をされた人が通る道だとは思いますが、信用でお金を借りることが出来ず、事務所兼で使用しようと考えていた住宅の借家審査すら通らなくなってしまったのです。

起業前にしておけば良かったと思うこと

起業をする前にもっと色々な人との交流を深め、起業と同時に営業が出来る体制を取っておけば良かったと思いました。起業を始めて直ぐ仕事をこなせると思っていても、雑務処理が多く会社自体のシステムや、ネット環境、事務作りなど膨大な作業をこなさないといけません。その中で経費だけが垂れ流し状態になり、焦りも出てきます。起業前は簡単に稼ぐことができ、会社を設立すればどうにかなると思っていましたが、正直どうにもなりません。結局最初の売上を作るのに半年かかってしまいました。その売り上げも、設立前に個人の名刺をたまたま交換していた方だったのです。結局ビジネスは人と人の繋がりで成り立っているため営業のしめる割合が大きいのです。なので起業前から自分の顔と名前を売っておき、起業後スムーズに営業が出来る環境を作ることをオススメします。

起業を検討している方へのアドバイス

特に現在サラリーマンの方が起業しようとすると、絶対にサラリーマンの方が良かったと思うことがあります。日本のサラリーマンは恵まれた環境で働けているのに中々気付くことが出来ません。正直私もまだサラリーマン思考体質が抜けておらず、苦労する毎日が続いています。毎月の給料が欲しく、安定した生活がしたいと思っている人には起業はおすすめしません。何かやりたいことがあって、お金を稼いで、そのお金をまた会社に投資出来る人ではないと継続的に利益を上げて行くことも難しいと思います。ただ自分のアイデアからお金が生まれる快感を一度得てしまうと、起業して良かったなと思えます。なので起業をして、いち早くお金を生めるかが大事なポイントになると思います。

起業経験者の属性データ

職種:教育、学習支援業
起業した会社の所在地:東京都

起業時データ

起業時の社員数:2人
起業時の資金:10万円
起業時の資金のうち自己資金:10万円
起業資金の資金調達方法:自己資金

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:36ヶ月
事業歴:4年
1期目の経常利益:50万円~100万円未満の黒字
2期目の経常利益:~50万円未満の赤字
3期目の経常利益:~50万円未満の黒字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

起業して一番の悩みの種は何と言っても人手不足でした。
協力者も現れましたが、考え方が違い、チームになることが難しかったため、結局は家族と二人でのビジネスに。
実質的には自分一人が動くことになったため、ワンマンとなりストレスも多く非常に多忙となりました。
ストレスが多くなったことから身内と思っていた人間に愚痴をもらしたら、それを周りに言いふらされて信用を落とすことに。
自分の人間性の至らなさを思い知りました。
現在は良い仲間にも恵まれ、協力者も増え、だんだんと見通しも明るくなってきました。
しかし、まだまだ利益も上がらず、人手不足も解消しきれていないため、それをクリアしていけるように精進していかなければいけないなと思っています。

起業前にしておけば良かったと思うこと

何もわからないまま、勢いで起業してしまったので、起業塾のようなところに通っておけばよかったかな?と思っています。
又、本当に起業すべきだったのか、個人事業でよかったのではないか、それをもっとよく考えておくべきだったのではないかと思っています。
起業の準備期間を十分にとるべきだった、それが足りなかったとも思っています。
そして、他の同じようなビジネスをもっと研究しておけばよかった、研究期間を起業前にとっておくべきであったと思っています。いろんなビジネス書も読んでおくべきだったと思いますし、自分の専門分野以外でも広く世界を知っておけばよかったと思っています。
起業の先輩たちにお会いしてアドバイスを受ける機会も持っておけばよかったと思っています。

起業を検討している方へのアドバイス

起業をするということは本当に大変ですが、自分のやりたい事業があるのならば一度チャレンジしてみる価値はあると思います。
しかし、起業する前に起業の先輩にアドバイスを受けたり、実際に起業した場合のリスクは十分に考えた方がよいと思います。
起業塾のようなところに通って勉強しておくこともよいと思いますし、とにかく期間を十分にとって、起業に向けての準備をしていけばその間に必要な情報も得ることができるかもしれません。たくさんの人に会って、協力者を得ることも大事でしょう。協力者が多ければ多いほど、起業が成功する確率も上がってくるような気が私はしています。
成功するかしないかは始めてみなければわからないことですが、ある程度期間を決めて、この期間に黒字にならなければ諦める、などの覚悟も必要かもしれません。
幸運を祈ります!

起業経験者の属性データ

職種:製造業(その他)
起業した会社の所在地:神奈川県

起業時データ

起業時の社員数:2人
起業時の資金:70万円
起業時の資金のうち自己資金:70万円
起業資金の資金調達方法:自己資金

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:2ヶ月
事業歴:7年
1期目の経常利益:3000万円~5000万円未満の黒字
2期目の経常利益:3000万円~5000万円未満の黒字
3期目の経常利益:5000万円~1億円未満の黒字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

海外の工場へのOEM生産がメインであった為、資金繰りが最も苦労した点となります。
海外の工場へ発注する際は、前金100%の支払いであるのに対し、日本のお客からの
支払いは納品後となります。 製造期間中には資金が減るので、そこをどうハンドルするのか
が一番のポイントとなりました。

ですので、最初の納品の終わる数か月間は、事務所もスタッフも用意せず、すべて自分で行い、
最少の出金に抑え、そこから一人ずつスタッフを増やして行きました。

海外の工場もある程度の年月の取引を重ねると、お互いの信用もできますので、今では
納品後の支払いにも対応してくれるようになりましたが、やはり出だしは手元にあるお金が
物を言いますので、なるべく出金を抑える事が苦労する点です。

起業前にしておけば良かったと思うこと

起業前に準備すべき事は、起業後に創造していた以上の出金がありますので、
自分で万全と思っていた計画の2倍は予想外の出金があると考えたほうが良いと思います。
どんなに綿密に計画を立てたとしても、想定外の事は必ず起きます。
ですので、計画では100万円の自己資金で足りる、と考えていたとしても必ず200万円は
掛かると思っておいた方が良いです。

それと、経理の勉強は起業前にやっておいた方が良いと思います。
起業した後はビジネスの方に全力かと思いますので、経理の勉強をしている暇はありません。
しかし、経理は会社の根幹を見る指標になりますので、経理が自分でできる、見れる、と言う
事は後々の会社の判断に大きくかかわります。

起業を検討している方へのアドバイス

企業と言うものは今では誰でも簡単に出来ることと思います。
しかし、起業した後どれだけ継続させられるのか、と言うのが重要になって来ます。
スタッフも雇えばそれだけ責任も増えますし、そのスタッフが結婚すればその家族の
命運も自分が握っている、と言っても過言ではありません。
しかし、育てたスタッフは必ず会社の財産となりますので、例えそのスタッフが退社をしても、
何らかの形で自社とつながっていく物です。 それがまた新しいネットワークとなり、
新しい展開につながる場合も多いです。 ですので、人を育てること、それが会社にとっての
一番の成長への近道になると思います。
銀行や取引先との付き合いも大変になりますが、足元を見て、スタッフと共に成長できる会社、
それがゆくゆくは長く続く会社になると思います。

起業経験者の属性データ

職種:不動産業
起業した会社の所在地:北海道

起業時データ

起業時の社員数:1人
起業時の資金:100万円
起業時の資金のうち自己資金:100万円
起業資金の資金調達方法:銀行からの融資

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:18ヶ月
事業歴:4年
1期目の経常利益:~50万円未満の赤字
2期目の経常利益:~50万円未満の黒字
3期目の経常利益:~50万円未満の黒字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

資金を集めることが思うように行かず、安定経営ではあるものの成長拡大が非常に遅い。大きな取引を行う事をセミナーなどで知識習得をしたがリスクの大きさに踏み出せずスモールディールを続けている。本来目標としていた快適な生活、余裕のある生活を実現するまでには程遠い状況がうまれ、停滞感からモチベーションも上がらない状態が続いた。畳み掛けるように支出が重なる事で精神的なプレッシャーが増大し資金不足を嘆くようになり当初の強い信念も揺らいでしまっていた。打開策として様々な事を考え行動に移してみるものの、なかなか改善には至らずもがくような苦しい日々が続いた。自分でコントロールできない部分は確実に存在していると認識した。

起業前にしておけば良かったと思うこと

資金を集めるあらゆる方法、人脈づくりこそ最も大切な事でありビジネスを維持継続、拡大していくために最優先すべき事だと思っている。人それぞれ武器は異なるので、親族から借り入れが出来るならば最大限活用すべきであるし、そうでなくても銀行金融機関との適切な取引を行う方法を知っていれば資金を調達することが出来る武器となる。なんにせよキャッシュを稼ぐ原資、運転資金、拡大スピードを上げるためには資金調達力が不可欠であり、事前に習得しておけるならこれ以上強力な武器はないと考える。今は情報化社会なのである程度の情報は簡単に手に入るが、本当に価値のある情報は先行投資して有料で手に入れるしかなく、まずは自分に支払う癖を身につけておきたい。

起業を検討している方へのアドバイス

いくつか重要なことがあるが、簡単にまとめたい。
1.自分が快感を得られる要素のある目標を定める事。自分が好きな事はごまかせない。人によって異なる本質とも言える。人は快感を感じる事で大きな力を発揮する。例えば名声を得たい、お金をたくさん手に入れて優雅に暮らしたい、誰かを見返したい、興味を満たしてくれるなど。快感を得られる事はごまかせない故に自分だけのオリジナリティを出すチャンスでもある。
2.自制心とバランス感覚を磨く。自分をコントロール出来なければうまくは行かない。バランス感覚を鍛え続けなければ足元をすくわれてしまう。
3.損を恐れず、損を最小限にとどめる。損や失敗は避けては通れない。損をした時に最小限にとどめる事こそ重要。

起業経験者の属性データ

職種:その他サービス業
起業した会社の所在地:東京都

起業時データ

起業時の社員数:4人
起業時の資金:500万円
起業時の資金のうち自己資金:300万円
起業資金の資金調達方法:補助金・助成金

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:20ヶ月
事業歴:5年
1期目の経常利益:100万円~200万円未満の赤字
2期目の経常利益:~50万円未満の赤字
3期目の経常利益:このときまでに解散している

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

地域選びと場所選びに苦労しました。地域はいくつか候補はあったのですが、すでに同業者がその地域で長く出店しており、地域の人々の信頼を集めていました。その状況を打破するためには時間がかかると思い、違う候補の地域にしなければならなくなりました。働きながらということもあり、集中して探す事ができずなかなか出店する地域を決める事に時間がかかってしまいました。とはいえ、何度も候補地域に出向いて、街の雰囲気を調査して、どこがふさわしい地域なのかを調べました。しかし、どれも決め手に欠け、自分自身納得することができずにいました。それでもテナントを借りたのですが、若くてしかも女性ということも、オーナーには信頼してもらえませんでした。

起業前にしておけば良かったと思うこと

他のサービス業も経験しておけば良かったと感じます。強いて言うならば、色々な業種の方との触れ合いを大切にしておけば良かったと思います。それぞれ良い所も悪い所もあります。それを、自分自身の肌で触れ、感じることで、自分のお店をより良くしていくことができると感じています。異なる業種だからこそ、良いものに気付くことができ、より多くを吸収できます。その気付きがあれば、自分の会社で反映させることができます。例えば、コールセンターのようなお客様のクレームや要望に対応する仕事を経験していれば、自分自身のお店に来店するお客様の満足度をさらにあげることができたと思います。実際、来店されるお客様の中には不満を述べる方もいたので、その際に上手に対応できれば顧客を失わないで済んだというようなときもありました。

起業を検討している方へのアドバイス

自己投資を怖がらないで、行って欲しいと思います。仮にセミナーに行くにしても、セミナー料が何千円のものもあれば、何十万円のものもあります。高いセミナー代も長い目でみれば、安いものです。例えば、10万円のセミナーに参加するとします。一気に10万円なくなってしまうかもしれません。しかし、1年で計算すると、1日274円程です。この274円を安いとみるか高いとみるか、自分次第ですが、1日に300円も自分に投資できないのであれば、この先が思いやられます。会社を長く存続させることや拡大することを視野に入れているのであれば、自己投資も大きく行うことをお勧めします。そして、その投資から必ず学ぶという意識を持つことです。

起業経験者の属性データ

職種:その他情報サービス業
起業した会社の所在地:神奈川県

起業時データ

起業時の社員数:2人
起業時の資金:300万円
起業時の資金のうち自己資金:300万円
起業資金の資金調達方法:自己資金

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:6ヶ月
事業歴:13年
1期目の経常利益:100万円~200万円未満の黒字
2期目の経常利益:100万円~200万円未満の黒字
3期目の経常利益:100万円~200万円未満の黒字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

最も苦労した点は、顧客企業の獲得でした。なりふり構わず営業して、できないこともできると言ってしまったり、気づかないうちに知り合いの仕事を奪ってしまったこともあります。それでもなかなか、安定した新規の顧客は掴めず、所属していた会社の嘱託契約のみで半年間綱渡り状態が続きました。
一番大きな失敗は、自分と自社のスタッフの力を過信して大きな案件を獲得した際、実力が伴わず、業務が滞りそうになり、慌てて外注スタッフを手配することになったことです。安定収入が欲しかったため、うまく納品できれば保守契約まで結べる案件でしたが、外部スタッフに頼ったことから実力がないとみなされ、1回切りの受注で終わりました。せっかくの縁を結べなかったことが悔やまれます。大風呂敷を広げるより信用第一だと感じた案件でした。

起業前にしておけば良かったと思うこと

起業前や起業1年目は補助金や助成金、低利の貸付が受けられることを知らず、自己資金で起業し、知った時は既に対象外になっていました。4年目まで順調に経営できていたため、5年目のリーマンショック後に一時、経営が厳しくなった時に起業時にせめて低利の貸付が受けられていたら、自己資金がまだ手元にあっただろうと悔やまれました。また、起業塾などの受講をしたり、事業計画書などの作成も起業前にしておけば良かったと思います。新規事業を立ち上げる際に、日本政策銀行から低利の貸付を受けようと相談に行ったら、事業計画書の提出を求められ、慌てて勉強して作成したことがあります。もちろん、そんな付け焼き刃では通るはずもなく、専門家に依頼することになり、思わぬ出費が発生しました。

起業を検討している方へのアドバイス

起業はそれほど難しくはありません。資本金は1円で登記に20~25万円、その他諸々で数十万円でできてしまいます。難しいのはその後、会社を存続させ続けることです。当たり前のことですが、一番難しいことでもあります。なぜなら、起業後は何が起こるかわからない上、誰かが守ってくれる訳ではないからです。企業に所属していれば、起業が守ってくれますが、経営者になったら会社を守るのは自分です。どんな時も会社の利益を確保する。それができなければ、会社は存続し続けることはできません。そのためにした方が良いことの1つが、できることを増やすことです。何でも屋は業種によっては軽く見られるので、関連する分野のできることを増やしておくのです。自分の業務一筋にこだわることも必要な時がありますが、その一筋に該当する仕事がない時は、1円の利益も発生しません。何が起こっても会社を存続させるには、時流を見て変化に対応できることも重要になります。

起業経験者の属性データ

職種:飲食店、宿泊業
起業した会社の所在地:熊本県

起業時データ

起業時の社員数:2人
起業時の資金:300万円
起業時の資金のうち自己資金:100万円
起業資金の資金調達方法:日本政策金融公庫

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:6ヶ月
事業歴:17年
1期目の経常利益:50万円~100万円未満の黒字
2期目の経常利益:50万円~100万円未満の赤字
3期目の経常利益:~50万円未満の赤字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

最も苦労したのが従業員の確保。人口自体が少ない地方での起業なので慢性の人手不足。それにより家族を社員に迎えたが、身内故の口出しの多さと態度の尊大さ、甘え。売上げが良いと自分が働いてやってるお陰だと言い、悪くなると経営の仕方が悪いと暴言。週末・連休が最も忙しい観光地でのサービス業だというのに土日の休みが欲しいと言い、何とかやり繰りしている内に終いにはこちらがストレスで体調を崩し始め、慢性頭痛から顔面神経痛まで引き起こし自分自身が仕事を出られない事態になった。パートタイマーではなく正社員として雇用した為保険料等の負担も大きく、起業して間も無くで売上げも不安定な中での人件費捻出にかなりの負担を強いられた。

起業前にしておけば良かったと思うこと

起業する前に同業他社で短期間でも就労しておくと良かった。特に起業する地域でやっておくと、その地区での人の流れや季節的な変動、人的ネットワークもできたのではないかと思う。ネットワーク作りは起業してからでも大丈夫かと思っていたが、まずそんな時間がとれない。技術的なものは自分の努力と経験で時間をかけてモノにできたが、かなりの回り道をしたというのも否めない。同業他社、できれば何社かを渡り歩いてオペレーション等の実地研修をしておけばよかった。また予め起業する、という告知宣伝ももっと必要だったと思う。素人故に初めから大きく出るのは危険だと尻込みしていたけれど、告知する事によってもっと支援も得られたかと思う。

起業を検討している方へのアドバイス

とにかく身内・親族を雇用するのは慎重にするべき。身内故にこちらのわがままを聞いてもらいやすいだろう、と考えるのは安易。完全に会社経営が軌道に乗ってからならまだしも、特に起業当初から身内を入れると妨害される危険性の方が高い。当社の場合、問題の身内は自己都合で退職したが、一年で最繁忙期のど真ん中に辞めるという暴挙に出られた。もしどうしても雇い入れるしかないのなら完全に時間給のパートタイマーで発言権は全て封じ、会社経営の中味(特に金銭の流れ)は見せないこと。同じ様に友人同士での起業も絶対に止めるべき。完全にどちらかが上の立場に立ち、全ての責任を負えるのでなければまず上手くはいかない。友情も社会的信用も一度に失う可能性大。

起業経験者の属性データ

職種:その他サービス業
起業した会社の所在地:千葉県

起業時データ

起業時の社員数:1人
起業時の資金:30万円
起業時の資金のうち自己資金:30万円
起業資金の資金調達方法:自己資金

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:13ヶ月
事業歴:2年
1期目の経常利益:~50万円未満の赤字
2期目の経常利益:50万円~100万円未満の黒字
3期目の経常利益:このときまでに解散している

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

起業する前にかける準備期間が短かった点です。
起業を意識するようになってから、趣味と実益を兼ねて市場調査したり、本を読んで勉強したりとそれなりにしてきたつもりでしたが、実際仕事が動き出すと分からない事や戸惑うことが多かったのでもう少し計画的に準備期間を設ければよかったなと感じました。
あまり頭でっかちになると、なかなか起業に踏み出せなくなってしまったという経験者の話を聞いていたので、大まかな準備だけでスタートしてしまったのです。
また準備期間の中で、経理的な事はほとんど準備する時間がなかったため、実際にその局面に立たされて勉強したのでそれが大変でした。
特に私の場合は一人で仕事をしていたので、実務以外に目に見えない細かい仕事が多く(経理的な事など)うまくバランスを取るのが難しかったです。

起業前にしておけば良かったと思うこと

起業に際しての法的な手続き方法や、仕事がスタートしてからの経理的な勉強をキチンとしておけばよかったと思います。
その時々で、1つずつクリアしていった感じなので、その分余裕がなく本来の業務に集中するのが大変でした。
また、既に同じような仕事で起業している方との人脈作りをしておけばよかったと思います。
当時はどうやってそういう人脈を作ったらいいのかが分からなかったので。(今もさほど分かってはいませんが)
起業家セミナーのようなものにも早い段階から参加しておけばよかったと思います。
それから自分の仕事を知ってもらう広報活動や営業活動的な事も、起業する意識が芽生えたらコツコツと始めておけばよかったなと思います。
こういう活動って、やったからすぐに結果が伴うものでもないので、ある程度の時間がかかるものだと、早く気づけばよかったです。

起業を検討している方へのアドバイス

私の場合は、やや見切り発車的に起業してしまったのですが、やはりある程度の計画や準備は不可欠ですので、コツコツと、でもテンポよく始めることをお勧めします。
夢ばかり描いてなんとなくダラダラと準備をしても、準備している風な自分に酔っているだけ…という事もあるのです。(今思えば、私がその代表例です)
案の定、長続きさせることが出来なかったのですが、それでもやっぱりチャレンジしたことはよかったと思っています。
実際にやってみてわかる事、気づく事ってすごくたくさんありますし、自分自身が実際に体験したからこそ、それが血肉になっていると思っています。(人生、無駄な事って何一つないんですね)
また、サラリーマン生活が悪いわけではありませんが、自分であれこれ決めて創り上げていく起業ってなかなかいいものですよ。
素晴らしい経験が出来ると思います。
迷っているくらいなら是非トライしてみてください!と、あえて背中を押させていただきたいです。

起業経験者の属性データ

職種:その他サービス業
起業した会社の所在地:神奈川県

起業時データ

起業時の社員数:3人
起業時の資金:100万円
起業時の資金のうち自己資金:100万円
起業資金の資金調達方法:個人での借入(消費者金融等)

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:36ヶ月
事業歴:13年
1期目の経常利益:200万円~300万円未満の赤字
2期目の経常利益:50万円~100万円未満の赤字
3期目の経常利益:~50万円未満の黒字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

借入が上手くいかなかったので仕事が取れても運転資金をどのようにしていくか苦労しました。
日々の支出に滞りが出ないようにしていても資金に限りがある為にどこかで必ずショートが発生してしまいます。それを極力防ごうとお客様への入金タームを短くして貰ったりまたその逆でパートナーへの支払いタームを長くして貰い騙し騙し資金繰りをしましたが結局このような行為をするとお客様、パートナー双方から信頼を無くしてしまい仕事が無くなりお金が入らなくなるという負のスパイラルに嵌まりました。そうなると危ない金融に手を出さなくてはならなくなります。個人の与信枠が多少あったので最後の砦は守れていますが身の丈に合わない取引はしやいようにしています。

起業前にしておけば良かったと思うこと

貯蓄です。サラリーマン時代に無駄なお金を使わずに貯めておくことをしなかったことは後悔しています。
無駄なローンを組まないことや個人の支払い等に滞納や遅延を残さないこと。直接的に関係はないかもしれませんが少ない資金で仕事を始めるにしても少なからず投資は必要になります。100万円程度はすぐになくなる為、どこからか借入が必ず必要になります。審査は事業内容や将来性が問われますがやはり社長となる本人の資質や過去の経験、身奇麗さ等も表面には出てきませんが少なからず審査に影響あることのようです。私の場合もちょっとした税金遅延等を軽い気持ちで捉えてましたが中には信用機関に残ってしまうものもあるようですのでこのようなことは勿体無いと感じています。

起業を検討している方へのアドバイス

起業したい方は夢を持ち希望に満ち溢れていると思います。しかし、想いだけではなかなか上手くいきません。勿論1人で何とかなるものでもありません。まずは資金計画をしっかりたてて支出がどの程度になりそれを賄う収入がどの程度必要になるのかそれを確保するには何が必要なのかをしっかりと抽出して整理すること。
もう1つは信用のおける第三者に客観的に意見をもらうこと。自分自身の見解は想いが強く入っている為、時に常識から逸脱した考えなどが含まれていることが少なくありません。また曖昧な部分などは自分の都合良く解釈してしまう為にそれが原因で大きなミスをおかしてしまうこともあります。ですので必ず信頼のおける第三者に意見を求めてそのあたりの修正をはかることをおすすめいたします。

起業経験者の属性データ

職種:専門・技術サービス業、学術研究
起業した会社の所在地:神奈川県

起業時データ

起業時の社員数:1人
起業時の資金:0万円
起業時の資金のうち自己資金:0万円
起業資金の資金調達方法:自己資金

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:24ヶ月
事業歴:1年
1期目の経常利益:~50万円未満の赤字
2期目の経常利益:~50万円未満の赤字
3期目の経常利益:~50万円未満の黒字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

まったくゼロから新規の顧問先と顧問契約することが一番苦労いたしました。前職から引き続きの顧問先はおりましたが、従前の顧問先様のみだとだいぶ苦労します。
大きな失敗は、焦りすぎて最初にお金の話ばかりしてしまった点とリスクヘッジをしすぎてクライアントへ責任を転嫁してしまった点かとおもわれます。
仕事柄法律業務も絡むこともあり、責任問題即訴訟や業務停止もありうるため、できる限り覚書など書面にし署名捺印をいただくことにしていたのですが、あまりに露骨すぎたのだと思います。
報酬金額については以前最初にお金のことを話さないばかりに仕事後にお金の話をしたとたん荒れてしまった経験があったので、最初からお金の話をするようにしていたのですが、そちらも行き過ぎていたのだとおもいます。

起業前にしておけば良かったと思うこと

当然軍資金をもっと蓄えておけばよかった、というのはありますが、もっと自分一人で起業してビジネスを行っていくうえで明確なビジョンをもって起業すればよかったというのはあります。現状は一人で業務を行っているのですが、将来的に人を雇用するとなると、ビジョンがないと明確な指示が出せずあやふやになることもありますし、何より新規のお客様に自分を知ってもらう上に明確なビジョンがあれば自分をプレゼンしやすいのかなと感じます。ビジョンをランサーズをはじめとしたクラウドソーシングのマイページに記載できれば、仕事の提案時にクライアント先様が当方のマイページの自己紹介を見た時にビジョンにあえばこの人になら依頼したいとおもわれる可能性も増えるのではと今はおもいます。

起業を検討している方へのアドバイス

みなさま、起業しようとするタイミングや動機はさまざまかとおもわれますが、会社に雇用されてると同僚、上司の目を気にしたり、通勤時間、勤務場所、定時、残業、就業規則など様々な厳格なルールに縛られ、時には自分に非がない場合も怒鳴られたり、とそんなストレス抱えるなら一人で好きに仕事がしたい!!ということで脱サラし、起業を目指している方もいるかもしれません。ただ、今にしておもうと、雇用されるということは如何に権利が守られているかと痛感させられます。会社のお金で色々経験できたり、社会保険に加入し会社が保険料を折半してくれていたり、責任は上司や代表が取り、有給制度や盆暮れ正月祝日は休んでも給与がもらえ、なんといっても定期的に給料という収入が毎月あるというのが大きいです。
それ以上に自分一人でやっていきたい!!という強い思いがある方が続けていけるのだとおもいます。

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