起業経験者100名のヒアリング調査「起業失敗体験談」「起業前にしておけば良かったこと」

実際に起業を経験した経営者に

  • 「起業失敗談」
  • 「起業時の会社の状況」
  • 「起業時の資金調達方法」
  • 「起業前にしておければ良かったこと」
  • 「起業を検討している方へのアドバイス」

をヒアリング調査しました。起業を検討している方の参考データとしてご活用ください。

起業経験者100名のヒアリング調査

  • ご協力いただいた起業経験者:40名
  • リサーチ期間:2017年7月1日~2017年7月8日

※一度で集めたものではなく、ご協力いただける方が見つかった場合にいくつかの項目で質問をさせていただいております。
※常に情報は追加・更新しています。

リサーチに回答いただいた起業経験者の属性データ

性別

性別 回答数 割合
男性 22人 55.0%
女性 18人 45.0%

業種

業種 回答数 割合
農林水産・鉱業 0人 0.0%
建設業 0人 0.0%
製造業(食料品) 0人 0.0%
製造業(飲料) 0人 0.0%
製造業(衣服、繊維工業) 0人 0.0%
製造業(木材・木製品・家具、紙・パルプ) 0人 0.0%
製造業(印刷・同関連業) 0人 0.0%
製造業(化学工業、化粧品、医薬品) 0人 0.0%
製造業(鉄鋼業・非鉄金属・金属製品) 0人 0.0%
製造業(一般機械器具) 0人 0.0%
製造業(電気機器、家電・AVなど情報通信機器) 0人 0.0%
製造業(自動車) 0人 0.0%
製造業(その他) 1人 2.5%
電気・ガス・熱供給・水道業 0人 0.0%
通信業 1人 2.5%
市場調査 0人 0.0%
その他情報サービス業 3人 7.5%
放送業、新聞・出版業、映像・音声制作業 1人 2.5%
広告業・広告制作業 1人 2.5%
運輸業・郵便業 0人 0.0%
卸売・小売業(各種商品、百貨店・スーパー・コンビニ) 1人 2.5%
卸売・小売業(繊維・衣服・織物・身の回り品等) 1人 2.5%
卸売・小売業(飲食料品) 1人 2.5%
卸売・小売業(自動車) 0人 0.0%
卸売・小売業(電気機器、家電・AV機器等) 0人 0.0%
卸売・小売業(その他) 1人 2.5%
銀行業 0人 0.0%
保険業 0人 0.0%
その他金融業 0人 0.0%
不動産業 2人 5.0%
専門・技術サービス業、学術研究 4人 10.0%
飲食店、宿泊業 3人 7.5%
教育、学習支援業 4人 10.0%
医療業 0人 0.0%
福祉関連業(社会保険・社会福祉・介護) 1人 2.5%
その他サービス業 11人 27.5%
公務 0人 0.0%
その他(該当なし) 4人 10.0%

起業時データ

起業時年齢

起業時年齢 件数 割合
10代 1人 2.5%
20代 14人 35.0%
30代 20人 50.0%
40代 5人 12.5%
50代 0人 0.0%
60代 0人 0.0%
70代 0人 0.0%

起業時の社員数

起業時の社員数 件数 割合
1人 19人 47.5%
2人 11人 27.5%
3人 5人 12.5%
4人 3人 7.5%
5人~10人未満 2人 5.0%
10人~ 0人 0.0%

起業資金

起業資金 件数 割合
100万円未満 14人 35.0%
100万円~200万円未満 11人 27.5%
200万円~300万円未満 1人 2.5%
300万円~500万円未満 8人 20.0%
500万円~1000万円未満 3人 7.5%
1000万円~2000万円未満 3人 7.5%
2000万円~5000万円未満 0人 0.0%
5000万円~1億円未満 0人 0.0%
1億円~ 0人 0.0%

起業資金のうち自己資金

起業資金のうち自己資金 件数 割合
100万円未満 19人 47.5%
100万円~200万円未満 10人 25.0%
200万円~300万円未満 0人 0.0%
300万円~500万円未満 9人 22.5%
500万円~1000万円未満 1人 2.5%
1000万円~2000万円未満 1人 2.5%
2000万円~5000万円未満 0人 0.0%
5000万円~1億円未満 0人 0.0%
1億円~ 0人 0.0%

起業資金の調達方法

起業資金の調達方法 件数 割合
日本政策金融公庫 4人 10.0%
信用保証協会の制度融資 1人 2.5%
マル経融資 0人 0.0%
銀行からの融資 4人 10.0%
信用金庫からの融資 0人 0.0%
自己資金 15人 37.5%
個人での借入(消費者金融等) 1人 2.5%
親や兄弟、親戚からの借入 6人 15.0%
知人からの借入 7人 17.5%
親会社からの出資 1人 2.5%
他企業からの出資 0人 0.0%
ベンチャーキャピタルからの出資 0人 0.0%
補助金・助成金 1人 2.5%
ソーシャルレンディング 0人 0.0%
その他(該当なし) → 次の設問に答えてください。 0人 0.0%

起業後の経営データ

事業歴

事業歴 件数 割合
1年未満 1人 2.5%
1年~2年未満 8人 20.0%
2年~3年未満 6人 15.0%
3年~5年未満 11人 27.5%
5年~10年未満 7人 17.5%
10年~20年未満 6人 15.0%
20年~ 1人 2.5%

損益分岐までの期間

損益分岐までの期間 件数 割合
3か月未満 6人 15.0%
3ヶ月~6か月未満 8人 20.0%
6カ月~1年未満 4人 10.0%
1年~1年半未満 10人 25.0%
1年半~2年未満 6人 15.0%
2年~3年未満 4人 10.0%
3年~ 2人 5.0%

起業後の経常利益

起業後の経常利益 1期目 2期目 3期目
1億円~の黒字 0人 0人 1人
5000万円~1億円未満の黒字 0人 0人 1人
3000万円~5000万円未満の黒字 1人 1人 1人
1000万円~3000万円未満の黒字 1人 2人 0人
500万円~1000万円未満の黒字 2人 2人 2人
300万円~500万円未満の黒字 2人 1人 1人
200万円~300万円未満の黒字 1人 3人 4人
100万円~200万円未満の黒字 4人 4人 2人
50万円~100万円未満の黒字 3人 4人 5人
~50万円未満の黒字 6人 9人 13人
~50万円未満の赤字 9人 8人 4人
50万円~100万円未満の赤字 4人 3人 1人
100万円~200万円未満の赤字 3人 2人 0人
200万円~300万円未満の赤字 3人 0人 1人
300万円~500万円未満の赤字 0人 0人 0人
500万円~1000万円未満の赤字 0人 1人 0人
1000万円~3000万円未満の赤字 1人 0人 0人
3000万円~5000万円未満の赤字 0人 0人 0人
5000万円~1億円未満の赤字 0人 0人 0人
1億円~の赤字 0人 0人 0人
このときまでに解散している 0人 0人 4人

548件のコメント

起業経験者の属性データ

職種:その他サービス業
起業した会社の所在地:和歌山県

起業時データ

起業時の社員数:8人
起業時の資金:1000万円
起業時の資金のうち自己資金:1000万円
起業資金の資金調達方法:親や兄弟、親戚からの借入

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:3ヶ月
事業歴:12年
1期目の経常利益:500万円~1000万円未満の黒字
2期目の経常利益:1000万円~3000万円未満の黒字
3期目の経常利益:3000万円~5000万円未満の黒字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

まともな人員の確保で苦労しました。
求人はハローワークや求人広告を利用して行いましたが、募集を出せば色んな人から応募は来ます。
しかし履歴書と外見や少し話しただけではどういう人かわからないんです。
とりあえず話してみて問題なければお試し期間を設けて雇用しました。
一緒に仕事をして教えたりもしたんですが、全然使いものにならなくてビックリしました。
あと、ちゃんとした企業が出す求人ならそれなりの人も来るんでしょうが、私の場合は起業したてのいつ潰れるかわからない会社です。
それでも良いからと応募してくるということは、それだけ難のある人物ってことなんですよね。
難あり人物ばかりの中からまともな人を見つけるというのがとても大変でした。
実際そのせいで売り上げを誤魔化されたり、店舗に設置してる自動販売機のお金を抜かれたりもしました。

起業前にしておけば良かったと思うこと

起業前は同職種で勤務しており、これなら自分でやっても出来そうだと思ったのが起業のキッカケでした。
実際に勤務することで仕事の流れを掴み、こうした方が効率が良い等のビジョンを持って起業をしたのですが、苦労したのは人事面です。
仕事の出来る出来ないではなく、信用出来て私についてきてくれる、こういう人物の発掘にとても苦労しました。
ですので起業前に同僚や知人とコミュニケーションを多くとっておき、起業前から人員の確保や企業後でも人を紹介してもらえるような関係を築いておけば良かったと思います。
あとはどういう人か見抜く目を養う為に人事に携わっておけばよかったと思います。
求人広告を出したはいいものの、応募してくる人がどういう人なのかすぐ見抜けずに苦労しましたから。

起業を検討している方へのアドバイス

起業するのは難しいと思います。
私も起業するに当たって相当悩みました。
私は「人生一度きり」という座右の銘をもっており、どうせ一度しかない人生だし失敗するのもまた人生と思って最終的に起業しました。
私の場合は起業時、結婚してなかったという身軽さも大きく影響しましたね。
残念ながら私の場合12年目で倒産してしまい失敗に終わりましたが、それでもしないよりはして良かったと思ってます。
雇われではわからない苦労を味わったりもしましたが、景気の良い時はサラリーマンの一生分の収入を一年で得られたりと美味しい目もしましたから。
後、気をつけて欲しいのは人員の確保ですね。私自身これにはすごく苦労しました。
起業前に人員をどれぐらい確保出来るかや友人・知人間のネットワークを広げておくのをお勧めします。

起業経験者の属性データ

職種:その他(該当なし)
起業した会社の所在地:岐阜県

起業時データ

起業時の社員数:1人
起業時の資金:100万円
起業時の資金のうち自己資金:100万円
起業資金の資金調達方法:自己資金

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:24ヶ月
事業歴:25年
1期目の経常利益:50万円~100万円未満の赤字
2期目の経常利益:100万円~200万円未満の赤字
3期目の経常利益:50万円~100万円未満の赤字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

著作権業であった為法務局では銀行の融資して貰えると言われたが、自分の取引銀行では融資が受けれずに、自己資金と、クレジットカードの決済による決済で、その著作権業は音楽であった為楽器を数多く購入してしまい、返済に大変困った。サイトを立ち上げて音楽配信を行って、その中の楽曲のCD売り上げで収入を得ようと思ったが注文も無く、赤字だらけで全く儲からなかった。サイトのアクセス数も伸びず、勧誘に大変苦労した。起業はしても、収入にならないので、勤め人を兼用せねばならず、時間獲得に大変苦労した。イメージを変えようと色々サイトの形式は変えたが、全く効果が無く大変苦労した。その後サイトは後に立ち上げるが、全く利益にならず、苦労した。

起業前にしておけば良かったと思うこと

自分の著作権業が一体利益が上がる物なのかどうかを、よく調べてから起業すれば良かった。若い頃は今とは違い腰も悪くしておらなかったので、ライブ活動をしながら運営すれば良かった。ライブをまずして、自分の著作権業にどれだけの顧客が見込めるかどうかを良く調べてから起業すれば良かった。余りに、予算を始めにかけ過ぎたので、続かなくなった為、徐々に進めて行けば良かった。内輪だけの人気で起業をしてしまったのは失敗だったと思っております。広く全国的に指示されるようだったら起業する位の気持ちで、起業前にそれらを解消してから起業すれば良かった。実際生活出来るかどうかをよく見極めたから起業すれば良かった。借金をする前に成り立つかどうか見極めた方が良かった。

起業を検討している方へのアドバイス

起業されるのは自由です。起業はしたいと考えて見える方は、収支の関係とか、生活出来るかどうかをよく見極めてから起業されるのをお勧めします。それが例えば私のような著作権業で有った場合は、勤めながらも出来そうな範囲で、借金などせずに、全て時前で出来る範囲で始めると良いと思っておりますので、音楽データの配信等の著作権業は成立がかなり難しいので、余り起業レベルではお勧めしません。余力で出来る範囲で進められるような環境で進められれば良いと考えております。例えば小説などを書く等と言った著作権業はお勧めします。起業するのにお金を始めに余り掛けるのはお勧めしません。融資を必要とするような起業の場合は、まず金融機関で融資が受けられるかどうか事前に打診しておきましょう。

起業経験者の属性データ

職種:その他情報サービス業
起業した会社の所在地:熊本県

起業時データ

起業時の社員数:1人
起業時の資金:10万円
起業時の資金のうち自己資金:10万円
起業資金の資金調達方法:自己資金

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:20ヶ月
事業歴:4年
1期目の経常利益:200万円~300万円未満の赤字
2期目の経常利益:~50万円未満の黒字
3期目の経常利益:50万円~100万円未満の黒字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

起業して最も苦労したのは営業です。
土地柄があるのかもしれませんが、付き合いで仕事を頼んだり受けたりしている人が多く、こちらが良いサービスや低価格の料金を提示しても、「付き合いがあるから」という理由で仕事をいただけないことが続きました。

それから時間があれば地元の方の会合や、コミュニティに参加することで徐々に仕事をいただけるようになりました。

大きな失敗は、起業する場所を選ばなかったことです。
ウェブサービスの会社はどこにいてもできるから場所は関係ないと考えていました。ですが、仕事の需要は地方には少なく都心部に集中しているので、地方で起業したことを失敗したと思うことがあります。業種にもよりますが、起業する場所は、最低でも県庁所在地であることが望ましいのではないかと思います。

起業前にしておけば良かったと思うこと

起業前にしておけばよかったことは資金調達です。
私の会社はウェブサービス関連のサービス提供や生命保険の代理店事業を行っている会社であるため、在庫の管理や仕入れの資金が必要ないので借入や助成金のことは考えずにとりあえず会社を設立しました。

ですが、会社がスタートすると思っていた以上に資金が必要になり、また、新規事業を立ち上げる際にも資金の都合でサービスをグレードダウンせざるを得ない状況になりました。その際に資金があればもっと良いサービスを提供できたのにと公開しました。

起業する際は必要がなくても借入や助成金で会社にまとまった資金を用意するべきだと思います。

現在、新たな事業を立ち上げる計画を進めていますが、今回は助成金の利用や出資者を募り、資金を確保しようと考えています。

起業を検討している方へのアドバイス

以下が、起業を検討する方へのアドバイスです。

・詳細な事業計画を用意する
必要がなくても詳細な事業計画を用意することで、起業の目的や今後の展開をイメージできる。また、詳細な事業計画は資金を集める時に説得力があり効果的。

・必要がなくても助成金や借入などでまとまった資金を用意する
資金は急に準備ができないので、起業の際に必要がなくても起業の際にはあるていどまとまった資金を何らかのかたちで用意することは重要だと思います。

・おもいきって始める
慎重な準備も必要ですが、思い切りよく始めてみることも必要だと思います。やってみて初めて分かることも多くあるので、起業をするかしないかで悩んでいるのであれば、まずはチャレンジしてみることが重要ではないでしょうか。

起業経験者の属性データ

職種:専門・技術サービス業、学術研究
起業した会社の所在地:神奈川県

起業時データ

起業時の社員数:1人
起業時の資金:100万円
起業時の資金のうち自己資金:100万円
起業資金の資金調達方法:銀行からの融資

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:6ヶ月
事業歴:1年
1期目の経常利益:300万円~500万円未満の黒字
2期目の経常利益:300万円~500万円未満の黒字
3期目の経常利益:500万円~1000万円未満の黒字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

起業前に銀行からの融資を受けようという段階で銀行の担当者と交渉していくのに苦労しました。様々な銀行へ融資の依頼をしていくうちに自分の中での経営プランのようなものがはっきりと出来ていき、融資も受けられるようになりました。また、初めのうちは人脈がそこまで広くない状況で起業してしまったので、なかなか仕事がなく毎日食べていくのがやっとという状態でした。一番大きな失敗は契約書をきちんと締結する前に業務委託を受けてしまったことで、委託先の企業と揉めそうになってしまったことです。起業前から仲の良い方からの依頼だったのでつい個人的な感情で行動してしまいました。大事にはなりませんでしたが、起業して仕事をする以上自分自身で注意しなければならないと痛感した出来事でした。

起業前にしておけば良かったと思うこと

様々な人脈を広げるために交流会やセミナーにもっと積極的に参加して名刺交換しておけば良かったなと思います。人脈を広げること自体は起業してからでも出来るのですが、起業してからそこに時間を割くことはそれだけ収入を減らすことにもつながるのでリスクが高いと感じました。起業前に準備段階はすべて済ませて、あわよくばある程度事業も個人の範囲で軌道に乗せた段階で起業するのが理想の流れだと感じています。そういった意味では私の起業は準備不足な状態での企業だったと思います。初めのうちは経理に関しても自分でこなさなければならなかったので、そういった知識も十分得てからであればもう少し初年度から利益を出すことが出来たかなと思います。

起業を検討している方へのアドバイス

起業を意識し始めると企業に所属していることに対して様々な疑問が出てくるかと思います。しかし、企業に所属しているからこそ起業のために出来ることも多くあります。自分が所属している部署以外の仕事内容を知ることも将来に繋がりますし、仕事帰りにフラッと飲みに行くことも人脈を増やすことに繋がったりします。自分は起業するから一日も無駄に出来ないと考えて焦るのではなく、すべてのことは起業に繋がっていると心に余裕を持っていることが大切です。私が一番やっておけば良かったと思っているのはとにかく人脈を増やすことです。仕事に関係あるかないかは置いておいてとにかく人脈を増やすことが何より起業後の自分を支えてくれます。人と人との繋がりを大切にすることが後の利益を生み出すといっても過言ではありません。

起業経験者の属性データ

職種:通信業
起業した会社の所在地:埼玉県

起業時データ

起業時の社員数:5人
起業時の資金:100万円
起業時の資金のうち自己資金:20万円
起業資金の資金調達方法:親会社からの出資

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:13ヶ月
事業歴:3年
1期目の経常利益:100万円~200万円未満の赤字
2期目の経常利益:200万円~300万円未満の黒字
3期目の経常利益:~50万円未満の赤字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

管理職に関しては、起業前からの繋がりがあったので、自社に対する愛情を持って仕事をして頂きましたが、起業してからの社員に関しては、愛社精神を持てとまでは言いませんが、モチベーションの維持が難しかったです。
これは、起業間もない会社で給料も安く、転職サイトなどに継続的に掲載出来る資金も無いことから、採用基準を下げるしか無かった、その結果、入社を果たした社員に対してのモチベーション管理が最も苦労しました。
そして、最も失敗した事は、この社員管理にあります。
新入社員のモチベーション管理を軸に人材第一の企業理念でしたが、代表が抱えられる人数は限られており、一定期間を過ぎれば、各チームに託していく、その結果、管理職まで昇進した社員の不正を招く結果となり、一般の社会人レベルまで倫理観を養う事に失敗しました。

起業前にしておけば良かったと思うこと

私は親会社からの出資がありましたので、起業前の資金に関しては困りませんでした。
しかし、出資と親会社からの起業提案から実際の起業までの期間が短く、オフィスや機器の手配が起業直前に確定し、夜通しオフィスのカーペット貼りをしたのを覚えています。
起業前の大変だった記憶はこの程度ですが、起業直後は親会社からの資金提供がストップし、起業直後、私以外に4人の社員を抱えていましたので、売上が安定するまでの給料で苦労しました。
会社の売上では、家賃や光熱費、交通費などを含めると全く足りず、消費者金融を初めて利用し、30万円ずつの最低限のローンしか借りられず、それでも複数社の借入で支払っていました。
この事から、親会社に出資提案をされた方は損益分岐までの定期的な資金提供が可能かどうか、また個人のみの方は、自己資金と社員数、年間の費用を計画的にまとめ起業して下さい。

起業を検討している方へのアドバイス

起業を検討している方。
各々が自身の可能性や夢を持って検討しているかと思います。
私自身が起業したのは営業会社なので、クリエイティブな業種とは起業例が違いますが、同じく営業関連の起業を検討している方は、人材の把握に気を使って下さい。
私自身、起業した会社は既に廃業し失敗した側の人間なので、忠告という形で述べます。
廃業した原因については、上項目で述べましたが、営業職に関しては商材知識や営業マンのモチベーションなど、人材が第一の業種だと私は思っています。
ただ注意して頂きたいのが、営業マンと管理職は持たせる知識や管理するモチベーションの種類が違うという事です。
起業間もないと営業と管理職をそれぞれ雇うのは、余程の資金がないと難しいです。また、起業から一定期間経ち新規人材を雇用する際、個別で採用するのは難しいですし、給料に差を出すと優秀な人材の偏りが発生してしまいます。
しかし、時勢や運にに関係なく起業を成功させるには重要な事ですので、心に留めて頂くようお願い致します。

起業経験者の属性データ

職種:その他情報サービス業
起業した会社の所在地:愛知県

起業時データ

起業時の社員数:1人
起業時の資金:200万円
起業時の資金のうち自己資金:100万円
起業資金の資金調達方法:知人からの借入

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:1ヶ月
事業歴:9年
1期目の経常利益:50万円~100万円未満の黒字
2期目の経常利益:100万円~200万円未満の黒字
3期目の経常利益:50万円~100万円未満の黒字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

軌道にのってきた4年目に怒ったことですが、取引先が倒産したため、貸倒金が発生し、資金繰りがショートしてしまいました。
ちょうど給料日の前だったので、いきなりのことで資金の準備もできておらず、頭が真っ白になりました。
従業員の給料の支払いが滞りそうにもなり、知人にお金を借りてしのぎました。
なんとか半年かけて持ち直し、知人にもお金を返済しました。
取引先を選ぶときに値段だけで決めており、背景やリスクなどは全く考えていなかったため、今回の倒産に限らず、いつ裏切られてもおかしくなかった状況です。
経営者としてリスク管理ができていなかったことが1番の失敗でした。
何かあったときのために、非常用の運転資金は必ず用意しておこうと思いました。

起業前にしておけば良かったと思うこと

自分の給料の設定をちゃんと決めておけばよかった。
個人事業主みたいに、黒字を全部自分のお小遣いみたいに考えてしまったので、お金に溺れた時期もありました。
そして、経費で生活するようになってしまい、経営の分析がなかなかできなかったこともあります。

給料をちゃんと設定しておけば、その給料から個人の支出を管理できたのに、やはり自分がOLから独立起業すると自由に遊んでしまいます。
経営を教えてくれる人が1人だけいました。その人がワンマンな経営者だったので、その人と同じようなお金の使い方をしてしまいました。起業前にもっといろんな経営者の方とお話する機会や勉強させてもらえる機会があったらもっと吸収できたかなぁと、少し思います。
後悔しているわけではありませんが。

起業を検討している方へのアドバイス

何事も、やってみて、失敗して進んでいくことです。
でも、1番不安になることは、「正しい答えがないこと」だと思います。
それは楽しいことでもありますが、答えがないことについて悩んだり迷ったりもします。
だから、自分と向き合う時間が増え、自分の弱さも強さも知り、そうやって経営者として成長していきます。
いろんな壁にぶつかりながら、いろんなことを乗り越えて、進んでいって欲しいです。
私の壁は経営して4年目と9年目に訪れました。
だけど、その度に私は自分の新しい一面を知ったり、自分の成長を感じたりして、起業してからは人生観が変わりました。
生きていることを全身に感じます。
そして何よりも、自分の経験が周りの人にエネルギーを与えたり、周りの人を救えたりできるようなります。
可能性は無限大。
多くの人に、失敗を恐れずに起業してもらいたいです。

卸売・小売業(繊維・衣服・織物・身の回り品等) 女性 34歳 より:
起業経験者の属性データ

職種:卸売・小売業(繊維・衣服・織物・身の回り品等)
起業した会社の所在地:福岡県

起業時データ

起業時の社員数:3人
起業時の資金:300万円
起業時の資金のうち自己資金:50万円
起業資金の資金調達方法:信用保証協会の制度融資

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:12ヶ月
事業歴:8年
1期目の経常利益:50万円~100万円未満の赤字
2期目の経常利益:50万円~100万円未満の黒字
3期目の経常利益:50万円~100万円未満の黒字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

当初は同業者の友人3人で事務所をシェアしながら、各々の仕事とコラボレーションでの仕事をしていて、
ソフトのみを請け負っていたが、ソフトのみではなく、関連した商品を取り扱う店舗をオープンした方が利益も増えて、幅も広がるとの見込みで起業を始めました。苦労したのは、やはり商品のセレクトと仕入れ先との交渉で、売りたいものは掛け率が高く、また、ロットが大きいとわかって、ロスがないような仕入れが難しかったことです。在庫で残す危険がない、委託での仕入れが最適ですが、なかなか思ったような商品ではないのがほとんどでした。失敗は家賃を考慮して、商業地域から離れた場所だったので、人通りが思ったより少なく、入店客も少ない場所だった事です。

起業前にしておけば良かったと思うこと

ショップでの売り上げの他に、本業のソフトの請負の仕事も同時に行いながらのスタイルだったので、店舗での売り上げがあれば、利益はプラスになるか、もしくは、どちらかでカバーできると安易に始めた感も否めず、あまり悪影響が出ないように小さな開店資金で始めたので、ショップとしては、中途半端で魅力がないものになったと思います。小売り店舗として、もっと真剣に開業スタイルと運転資金を検討したり、店舗で取り扱う商品も、もっと個性的なものを仕入れられるルートを調べて、開業までに時間をかければよかったと思います。また、店舗の出店場所もどちらかと言うと、お客様よりも自分たちが通いやすい場所を選んだので、場所もさらに時間をかけて探して、決めるべきでした。

起業を検討している方へのアドバイス

同業者3人で始めたソフト請負とショップは、その形態でなんとか8年は続きましたが、次第にどちらもカバーするどころか、だんだんと請け負う仕事量、ショップの売り上げも減ってきて、それぞれの給料も減額するようになってきました。売り上げ額からすると、一人の給料が減れば、2人分は間に合うというのもあって、一人は離れる事となり、その後、5年は続けられました。やはり、起業しても、開業資金だけでは、利益がとれるまでに時間がかかるので、時間をみこした運転資金を十分に用意した方がよいと思います。借入れ金だけではなく、自己資金での運転資金でないと、利益がとれるまでに資金不足になった場合、借入れ金がかさむばかりとなります。

起業経験者の属性データ

職種:広告業・広告制作業
起業した会社の所在地:東京都

起業時データ

起業時の社員数:3人
起業時の資金:1000万円
起業時の資金のうち自己資金:800万円
起業資金の資金調達方法:知人からの借入

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:6ヶ月
事業歴:4年
1期目の経常利益:200万円~300万円未満の黒字
2期目の経常利益:200万円~300万円未満の黒字
3期目の経常利益:200万円~300万円未満の黒字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

企業のパンフレットや映像関係の会社を立ち上げました。起業するまでに広告部、人事部等の昔からの仕事関係者の仕事以来の確約をとってからの企業だったので大きな苦労というのはありませんでした。大きく利益を上げようというつもりで起業したわけではありませんし、仕事自体は定期的に入ってきました。していえば、資金繰りに苦労しました。もともと資本金以外にも仕事に回せる予算は用意していたのですが、想定していた受注額を超えた仕事が複数入ることで資金が不足したことがありました。銀行等の金融機関に掛け合ったのですが、起業したばかりの会社という事もあり、話がなかなか進まずに困惑しました。結果的には友人たちから借金をすることになりました。起業前に、会社の事業内容、資金などの情報を伝え金融機関と信頼関係を構築しておくべきだっと認識しました。

起業前にしておけば良かったと思うこと

自己資金と協力してくれる仲間たちだけで質素にやろうということで起業しました。その為に金融機関と密接な関係をつくることなく始めたので、いざというときの資金繰りに苦労しました。結論から言えば、自己資金だけでなく、金融機関から少し借金をしてからの起業の方が良かったのかなと思いました。金融機関との関係の構築をしておかなかったのが反省と言えば反省です。また、下請けの業者やフリーランスに対しての支払い条件をきちんと説明していなかったことで、業界で妙な噂が一時流れました。それらのほとんどは友人や知人だったので、こちらの甘えもあったのですが、金銭が絡むと友人だからでは済まないことが意外に多いのだなと実感しました。起業前に起業するということの意味をもう少し真摯に考えるべきだったと反省しています。

起業を検討している方へのアドバイス

基本的に私の場合は、クライアントも下請け業者も以前から付き合いのある人達ばかりでしたので、色々な面で甘えがあったと思います。会社を4年ちょっとでたたんでしまったのも人間関係のいやらしい面を見てしまったからです。その程度で会社をたたんでしまうということ自体が、起業家としての資質に欠けていたのでしょうが、起業するということは、今まで見ずにすんでいたドロドロとした人間関係を見ざるを得ないということだと思いました。利益を出すことだけに視点が行ってしまうと大切な身近な生活が見えなくなります。私の場合は起業して得る利益より、私生活の充実を取ってしまったので、参考になるのか否かは分かりませんが、起業することで得る仲間もいますが、失った友人関係も少なくありません。そのへんを割り切れなかったことが私の起業の敗因ですが、その覚悟は必要だと思います。

起業経験者の属性データ

職種:専門・技術サービス業、学術研究
起業した会社の所在地:神奈川県

起業時データ

起業時の社員数:1人
起業時の資金:300万円
起業時の資金のうち自己資金:300万円
起業資金の資金調達方法:知人からの借入

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:12ヶ月
事業歴:5年
1期目の経常利益:1000万円~3000万円未満の黒字
2期目の経常利益:1000万円~3000万円未満の黒字
3期目の経常利益:200万円~300万円未満の黒字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

・人員の募集と案件のバランス
 →起業当初より、協力会社を利用して出向していたため、
  その後の展開が遅れてしまい、他の案件等の声があっても
  人を探す時間等が取れないことがあった。
ーーーー
・案件があるが、人が不足しているため、案件を逃すことが
 多くあった。
 また、web系の案件等については、営業等がいないため、
 商談等が後手に回ることが多く、そのため流れることが
 多くありました。
ーーーーー
・自社開発の為、増員と業務のバランス
 →自社開発を行うため、社員を増やしたが、開発からリリース迄のスケジュールの甘さや、管理の不十分さ故に、人件費やコストばかり、かかり、結果として売上が落ち込み、利益が減少した。

起業前にしておけば良かったと思うこと

起業前に行った方が良いこととしては、やはり、色々な人に色々な話を聞くことですかね。
とは言っても、出来れば企業しているような人や、自分が起業しようと思っている業種の方とお話しをすることですね。
その中で、やはり楽しいこともあると思いますが、辛いこともあるでしょう。
人生の中では、辛いこと、楽しいことが半分半分と言う話もありますから、ただ、自分の頑張りで、楽しいことの方が上回ることも出来ると、私は思っております。
なので、色々な人から、色々な話を聞いて、自分なりのプラン(計画)を立てる、そして、いざ起業をした時にそのプランや聞いた話を踏まえて頑張って行きましょう。
先輩たちは、自分の失敗談などを笑って話をしてくれますが、
きっとその時は大変だったと思いますよ。
ーーーーー
あとは、別にも記載しましたが、初期・中期・長期で計画を立てることと、リスクを考えておくことかと思います。

起業を検討している方へのアドバイス

自分もそうでしたが、近々の事業計画(半年~1年)は作製できると思いますが、その先の3年~5年・10年の計画(10年はもう少し先でもよいかも)はある程度、作成しておいた方が良いと思います。
これは、自分の起業した会社をどのようにしていきたいか、の指標になります。
また、リスクも合わせて考えていけるようにしましょう。
会社の資本金がいくらで、これからの仕事で毎月いくら入るか?また、自分の会社として、社員はどのくらい必要になるの?
どのような形で、収益を上げていくか?等があります。
自分の場合は、仕事がありきでの起業ということで、最初の段階では、特に大きな問題にはなりませんでしたが、ただ、それ以上でも、それ以下でもないのです。
会社を大きくするのか、充実した会社にするのかは、その人次第ですが、可能な限りリスクを少なるできるようにしましょう

起業経験者の属性データ

職種:その他サービス業
起業した会社の所在地:東京都

起業時データ

起業時の社員数:3人
起業時の資金:1000万円
起業時の資金のうち自己資金:350万円
起業資金の資金調達方法:日本政策金融公庫

起業後の経営データ

損益分岐までにかかった期間:0ヶ月
事業歴:3年
1期目の経常利益:1000万円~3000万円未満の赤字
2期目の経常利益:500万円~1000万円未満の赤字
3期目の経常利益:200万円~300万円未満の赤字

起業してから最も苦労した点・一番大きな失敗

約10年前に友人と保育園運営会社を設立し、自治体から認可を得て、開業しました。しかし、事前のシミュレーション以上に運転資金が必要となりました。原因は、私たち創業メンバーがひとりも保育士の資格を持っておらず、しかも私たちは3人とも若い男性であることから、近隣の母親たちが私たちの保育園運営能力を不安視し、子供たちを保育園に預けてくれなかったのです。これが最大の大きな誤算でした。
その結果、事前のシミュレーションでは開業初年度の損益はマイナス500万円程度で済むはずが、1000万円を超える赤字となったのです。政府系金融機関からは開業資金だけで4000万円借りており、運転資金を工面するために大変な苦労をしました。

起業前にしておけば良かったと思うこと

私たち創業者3名が保育士の資格を取得しておくべきだったと反省しています。経営者が保育士の資格を持っていれば、保育士の方たちも安心して、私たちが開業する保育園で働きたいと思ってくれますし、近隣住民の保護者の方たちも安心して、私たちが開業した保育園に子供たちを預けようと思ってくれたと思います。
しかし実際は私たち経営陣は無資格でしたから、その点を保護者達は少し不安に思ったのだと思います。待機児童問題を抱える自治体で保育園を開業したにもかかわらず、私たちの保育園への入園者は定員割れの状態が続いたのでした。
また、法令を事前に綿密に調べておくべきでした。法令では0歳の子供ひとりにつき保育士を何人配置すべき、4歳の子供何人につき保育士を1名配置しなさいというように厳格に保育士の配置について定めています。それをもとに損益やキャッシュフローのシミュレーションをやるべきでしたが、そこまでやらなかったのでした。この点が資金繰りの失敗の原因でした。

起業を検討している方へのアドバイス

起業をする場合には、携わるビジネスに関係する法令をすべて調べておくべきだと思います。法令を甘く考えてはいけません。
例えば私たちが3年間経営した保育園は、厚生労働省や自治体が定めた法令や条例などによって、厳格に定員配置や、消防設備、食品衛生管理などが定められていました。私たちは、これらの法令すべてを事前に調べあげ、そのうえで必要な資金を計算し、資金繰りのシミュレーションをやるべきでしたが怠ってしまいました。
また、私たちは「信頼を得る」という点についても甘く考えていました。私たち経営陣が保育士資格を持っていなかったことから、金儲けが目的で保育園を開業したのだろうと、近隣の保護者から見られたのです。
起業をするからには顧客から信頼を得ることと、法令を調べ上げて万全の対策を取ることが重要です。信頼と法令順守と、法令に基づいたうえでの資金繰りの手当てです。この3点を押さえてこそ、経営は成功するのだと思いました。

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